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記憶のメカニズムと認知症について

夢ナビライブ2019大阪会場にて収録

1分動画1

「記憶」には種類がある

1分動画2

勉学に活かすための記憶のメカニズム

1分動画3

認知症の症状とは?

30分動画

講義を視聴する(30分)

関心ワード
  • 手 、
  • 人生 、
  • 介護 、
  • ADL(日常生活動作) 、
  • アルツハイマー病 、
  • 認知症 、
  • 訓練 、
  • 作業療法 、
  • 作業療法士

講義No.g009581

その人の人生を取り戻す「作業療法」

「作業療法士」とは何か

 「立つ・歩く・座る」という人の基本動作の訓練を行うのが「理学療法士」です。それに対して、元の生活ができるようサポートするのが「作業療法士」です。
 日頃行う、食事・入浴・排泄・整容(せいよう:姿かたちを整えること)・更衣の5つの行為をADL(Activities of Daily Living)といい、患者さんがそれらをスムーズにできるように訓練します。ポイントは「手」です。ADLでは、手の指をうまく動かせることが大事なのです。

認知症を見極めるポイントも「手」

 高齢化が進む日本では、認知症の人も増えています。中でも多いアルツハイマー型認知症は、加齢による脳の萎縮が原因です。初期の症状は「匂いがわからない」「料理の味付けが濃い」などですが、家族など身近な人が見て、早いうちに認知症だと判断できると期待されるのが、やはり「手」の動きです。
 例えば目の前のコップをつかむとき、人は無意識のうちにその形状や重さを判断し、手をコップがつかめる形にして腕を持っていきますが、認知症の人はこれがスムーズにできません。身近な人が気づいて早めに病院で診断を受ければ、投薬で認知症の進行を遅らせることが可能です。作業療法士は進行度合いに合わせ、認知症の人のサポートを行います。

「人生を取り戻す」仕事

 作業療法士の仕事は、ADLの訓練にとどまりません。本人が楽しみでやっていた庭いじりやゲートボール、料理などを再開できるよう、その人の「人生を取り戻す」手助けをします。また、畑仕事に熱心だった人がそれをしなくなれば、作業を観察し原因を探ります。そして、例えば、右に重心がかかって倒れそうになる、だからこういうケアをすればいい、と解決に導きます。
 症状や個性、背景など一人ひとりの事情に合わせたケアが必要で、その内容は多岐にわたります。病院をはじめ介護保健施設や自宅など、さまざまな場所でその人らしい生活を取り戻す手助けをするのが、作業療法士なのです。

この学問が向いているかも 作業療法学

四條畷学園大学
リハビリテーション学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻 准教授
田丸 佳希 先生

メッセージ

 高齢者に多い認知症ですが、作業療法は、認知症に対してどのような効果があるのでしょうか? そもそも作業療法士の仕事とは何でしょうか?
 それは、認知症や事故、病気の後遺症に苦しむ人の人生に寄り添って、日々の生活はもちろん、その人の人生までをも取り戻すためのサポートを行う仕事です。医療の知識以外にもその人に合わせたさまざまなサポートを提案する力や観察力、応用力も求められ、大変やりがいがあります。「人の役に立ちたい」「人に尽くしたい」と思うなら、ぜひ一緒に学びましょう。

先生の学問へのきっかけ

 もともと大学で商学を学んでいました。その頃に祖母が病気になり、孫である私のことも徐々にわからなくなりました。忘れられる寂しさをきっかけに、患者さんをサポートする仕事に関心を持ち、生活全般を助け、人生に寄り添う「作業療法士」の仕事を知ります。そして、専門学校で学び作業療法士として働き始めました。ある時、自分のお茶を毎回こぼしてしまう、アルツハイマー型認知症の患者さんを観察し、その人が自分の手の形を整えないまま湯呑みをつかもうとすることに気づきました。それでさらに研究を深めようと大学院に進みました。

大学アイコン
田丸 佳希 先生がいらっしゃる
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 医療技術者(理学療法士・作業療法士・看護師)を養成する大学です。リハビリテーション学部は、学生にとって魅力あるカリキュラム編成と100を超える実習施設が整っており、国家試験合格実績も着実に伸ばしています。また、小規模だからこそ実現できる教員・学生間の親密さが国家試験合格までの懇切丁寧な指導につながっています。看護学部は、取得資格を看護師一本に特化したことによりカリキュラムを充実させました。講義・演習→実習という学修サイクルを形成し、より深い理解につなげ、実践力のある看護師の育成をめざします。