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陸域最大の炭素貯蔵庫「土壌」の劣化と修復

夢ナビライブ2017大阪会場にて収録

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土壌をレントゲンで見てみよう!

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排水性の改善で植物はどうなる?

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この研究でできること

30分動画

講義を視聴する(30分)

高校2年生 とてもおもしろい授業でした。繊維を使うことによって、さまざまな効果があると知り学んでみたいと思いました。
高校1年生 とてもやさしい人で楽しかった。
高校2年生 農学のイメージが少しわきました。ありがとうございました。
高校1年生 何故、先生のおっしゃっていた、植物の種類が増え、より緑色になったのかが気になりました。
高校2年生 土壌の構造を知れてよかった。すごい構造だった。
高校2年生 植物の根のあとがくっきりとのこっているなんておどろきました。
高校1年生 分かりやすく知りたいと思いました。
高校2年生 土壌に炭素があるのはいいことだったんですね。劣化している土地に利用します。
高校2年生 普通炭素といえば植物が思い浮かぶが土壌だったということを初めて知った。これは全国の農家さんに知ってもらった方が良いと思う。
高校1年生 土壌が炭素をもっと畜せきできるようになれば二酸化炭素削減に役立つというのがおどろきでした。自然をまねて、土壌を改善することが効果的だったことが、すごく納得できました。
高校2年生 土壌は有機物を含むだけですごい力を発揮すると知りました。面白かったです。
高校1年生 全体的に難しい単語が多かったけど、実験されていたことの内容や説明のおかげでよく理解することができました。
高校1年生 土壌が自然に与える影響を知ることができました。難しそうな学問だと思いましたが、興味もわきました。
高校2年生 良かった。
高校1年生 マクロポアにより、土壌が元に戻るだけでもすごいと感じました。
高校1年生 土壌は、そこにある植物だけではなく、地球環境にも関係しているというのが興味深かった。
高校1年生 土壌の透水性が農業においてどれほど大切なことかよく分かりました。
高校2年生 土壌がいかに大切かということがよく分かりました。
高校2年生 環境の土壌に関しての話でとても面白かったです。
高校2年生 地上だけを見ず地下も見る地球温暖化対策には地下も関っているとても興味深かったです。
高校1年生 はじめタイトルを見て、?と思っていましたが、見近な話題からだったので頭に入りやすかったです。ありがとうございました。
高校1年生 よかった。炭素(土の中)の以外な効果がおもしろい。
高校1年生 今まで土壌の穴について知りませんでしたが、この講義でいろいろな効果を知ることができました。ありがとうございました。
高校2年生 人々が工夫をすることによって土壌の環境を変えられることに驚いた。質問でも、とても分かりやすく教えてくれてよかった!

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関心ワード
  • X線(エックス線)・レントゲン 、
  • 雨 、
  • 地球温暖化 、
  • 土壌 、
  • 森林 、
  • 植物 、
  • 空気 、
  • 水 、
  • 繊維 、
  • 林業 、
  • 微生物

講義No.g005719

土壌の小さな穴が、地球温暖化を軽減する

土壌には無数の穴がある!

 土壌の中には植物の根の跡であるマクロポアと呼ばれる穴があり、水や空気の通り道として機能しています。土壌のレントゲン写真を撮ると、まるで人体の血管のように縦横無尽に走っています。森林に雨が降った場合には、素早く水を吸収し、その後ゆっくりと川にまで運んでいく役割を果たしています。また空気も通るので土を浄化する微生物を活性化することにも役立っています。このようにマクロポアは自然にとって大切な存在なのです。

荒れた土地を再生する

 林業が放棄された場合などに、樹木が増えすぎて太陽の光が地面にまで届かずに下草が全く生えていないような場所があります。水の吸収が悪くなって荒れ果てた土地を修復するために、マクロポアは大きく貢献します。
 地面に穴をあける人工マクロポアによって、土壌の中に水が入りやすくなって循環が改善されます。直径が約1cmの穴を深さ50cmくらいまで掘ります。ただ穴を開けただけだと崩れてしまうので、竹の繊維を中に入れて補強します。繊維であれば透水の役割も果たし、もし穴が崩れても繊維がマクロポアの代わりをしてくれます。竹は自然のものですから、自然に戻っても環境に負荷をかけません。

植物が増える

 低栄養な粘土質土壌では、透水性も悪く雨が降ると表面を水が流れてしまい、植物もあまり育ちませんが、人工マクロポアを導入した場所では、植物が緑豊かに育ちました。植物の数も増えました。それまでこの土地では地表面の水を吸って生えるような植物が多かったのに対し、人工マクロポアを作ると少し深い場所まで根を張った植物が生えていることがわかりました。さらに土壌の中に水を流し込むことによって、有機物も土壌の中に入り込むようになります。土壌の中の有機物量が増えて、炭素が土壌に貯蔵させることになり、大規模に人工マクロポアを作れば二酸化炭素が原因とされる地球温暖化も軽減することができるのです。

関心ワード
  • X線(エックス線)・レントゲン 、
  • 二酸化炭素(CO2) 、
  • 炭素 、
  • 環境 、
  • 保全 、
  • 植物 、
  • ゲリラ豪雨 、
  • 地球温暖化 、
  • 土壌 、
  • 肥料 、
  • トンネル 、
  • 洪水

講義No.g005720

土壌の管理保全が、地球環境を守る

炭素をいちばん貯蔵している土壌

 二酸化炭素が増加して地球が温暖化していると言われています。植物も炭素を貯蔵しますが、陸域では土壌が最大です。植物の約3倍の量を持っています。ところが、乱開発や管理放棄されてしまうと土壌から二酸化炭素が放出してしまいます。実は土壌の維持管理をすることが地球環境の保全になるのです。
 最近はゲリラ豪雨と呼ばれる大雨がよく降ります。土壌環境が保全されていれば水を吸って保水し、土壌の中でゆっくりとした速度で川に流します。しかし、いまでは植物が全く生えていない土壌もあり、強い雨が降ると洪水になってしまいます。土壌の管理は水の循環を正常な状態に維持するためにも役立つのです。

土の中には穴がある

 土壌の中には、人間の身体と同じように血管のようなものがあります。動脈や静脈、毛細血管のように長く伸びたトンネルのような穴が張り巡らされているのです。これらは植物の根の跡です。地面からは見えませんが、レントゲン撮影すると植物の根がどのように張っていたかがわかります。これは「マクロポア」と呼ばれるもので、上手に利用すると土壌保全に利用できます。

肥料は節約できる

 汚染された土壌に薬液を与える場合、薬剤の分量や圧力を制御して広い範囲に行き渡らせたり、局所的に集中させたりできます。農地で肥料を与える場合、必ずしもすべてが植物に及んでいるのではありません。漏れ出して無駄になっている肥料も少なくありません。与えすぎによって地下水に混じってしまって、汚染の原因にもなりかねません。そこでマクロポアを使って与える範囲を調節して肥料を与えれば効率よく植物に届けることができます。少ない肥料で植物を育てられるのです。肥料に使われているリンは100%輸入に頼っていて価格も高く、供給が不安定になることも考えられるので、肥料量の節約は農家にとって重要な課題です。土壌にあるマクロポアをうまく利用すれば、地球の環境保全に貢献できるのです。

この学問が向いているかも 環境学、地域環境工学

岡山大学
環境理工学部 環境管理工学科 教授
森 也寸志 先生

メッセージ

 あなたはいろいろなものに興味を持っていると思いますが、ぜひ「夢」を持って勉強するといいと思います。
 私は高校時代、物理や化学そして宇宙が大好きでした。大学で専門分野を土壌にしました。「土壌を学んで、その先どうしよう」と思っていましたが、土壌の研究を進めていくと、地球環境の保全に役立つことがわかってきました。もともとは農学で土壌を研究してきたのですが、夢が広がってテーマは地球科学に貢献する土壌の研究になってきました。あなたも夢を持ってがんばってください。

先生の学問へのきっかけ

 もともと「土壌」に興味があったわけではありませんが、農学部で勉強するうちに、土壌が環境学や地球科学に近く、サイエンスの匂いを感じました。そして「土壌のレントゲン写真を撮る」というテーマに挑み、血管のように機能分化した写真が撮れたときに、何の変哲もない「土くれ」に大きな可能性と無限の広がりを見たのです。
 またアメリカ留学中には、土壌とは地球最表層をなす貴重な領域で、植物を育て、汚染物質をろ過し、二酸化炭素を削減してくれる、農学・環境工学・地球科学などさまざまな学問に関われる有望な分野だと感じました。

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森 也寸志 先生がいらっしゃる
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 岡山大学は、これまでの高度な研究活動の成果を基礎として、学生が主体的に“知の創成”に参画し得る能力を涵養するとともに、学生同士や教職員との密接な対話や議論を通じて、個々人が豊かな人間性を醸成できるように支援し、国内外の幅広い分野において中核的に活躍し得る高い総合的能力と人格を備えた人材の育成を目的とした教育を行います。