夢ナビ

基本動詞の最大公約数のイメージをつかんで、英語を使いこなそう!

講義No.11484

英語の習得はなぜ難しい?

 実は英語はツギハギの言語です。元々はドイツ語系の言語にラテン語がフランス語経由で大量に入り込んだ結果、現代英語の語彙の約4割がフランス語やラテン語由来なのです。ラテン語由来の「translate(翻訳する)」は、英語本来の語彙であれば「put A into B(AをBに翻訳する)」と簡単な動詞で表現可能です。また「延期する」もラテン語からpostponeが入ってきましたが、英語の本来の句動詞にはput offがあります。これらを別々ではなく、クラスターにして覚えると有効です。辞書を引くと、goやrunなどの基本動詞はたくさんの意味が載っているので嫌になってしまいますが、最大公約数的意味に集約できます。

最大公約数のイメージを持つ

 基本動詞は「最大公約数的な意味のイメージ」を持つと覚えられます。runは辞書には60以上の意味が書かれていますが、最大公約数的意味は「一方向にスピーディーに進む」です。「A sudden pain ran through my body.」という英文なら、runのイメージとthrough(~を通り抜ける)を足し算すると、「突然の痛みが私の体を駆け抜けた」と意味を推測できます。フランス語(ラテン語)由来の「pierce(貫く)」という動詞と同様の意味も、runという簡単な動詞で表現できるのです。本当に「目から鱗状態」だと思います。

教材にぴったりな映画

 映画は自然な会話の集合だと思っていませんか? 実は映画のセリフは人工的な会話の極みです。脚本家が映画の場面や登場人物を精査し、その人物のその場での最適な表現を厳選しています。そのような完ぺきに選ばれた表現を覚えることで、ピンポイントな表現を身につけられます。登場人物が教育を受けた人なら、フランス語やラテン語由来の表現の使用が増えますし、そうではない人物のセリフには庶民のことばである基本動詞の表現が多用されます。動詞の最大公約数的意味をとらえた上で、映画で検証するとしっかりと身につきます。

この学問がむいているかも英語学

京都外国語大学
外国語学部 英米語学科 教授
倉田 誠 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 高校時代は効率を優先して人生の近道をするのではなく、あなたの高校の先生の授業の内容をしっかり吸収してほしいと思います。「この内容はいつ使うのだろう?」と疑問に感じることもあるかもしれません。しかし無駄な内容はひとつもないと思います。勉強や研究は道路と同じで、整備をすることにより快適に走行することができます。そのためには、下地となる知識が必要なのです。将来どこかで役に立つ日が来ると信じて、高校の勉強に取り組んでみましょう。そして大学で私と一緒に、学んだ内容のインフラ整備をし、交通整理をしていきます。

メッセージ

 大学3年生の時に英語力を試すため1か月間海外にホームステイしましたが、自分の期待に合うコミュニケーションは全くできずに「健全な絶望」を覚えました。焦燥感を覚えて帰国後、現地で学んだ英語学習のヒントを重視し始めました。実はネイティブスピーカーは基本動詞や句動詞を使うときに、イメージを大切に使っています。現在は学生時代の勉強方法をパワーアップさせた語彙の増やし方や、音声の教え方などの研究に力を入れています。効果的な英語学習法は「犬かき式英語学習」ではなく「クロール式英語学習」で、これを実践しています。

メッセージ

ホテル関係/エアライン関係

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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倉田 誠 先生がいらっしゃる
京都外国語大学に関心を持ったら

 京都外国語大学は2018年4月に「国際貢献学部」を開設。専攻語を徹底的に学ぶ「外国語学部」とともに、学部・学科の枠を越えた学びで、確かな語学力と豊かな教養を身に付ける、本物の学びを提供します。国際貢献学部では、国内外のコミュニティ(地域社会)に出向き、問題解決に取り組む「コミュニティエンゲージメント」を実施。外国語学部では、複数の言語に対する理解を深めるマルチリンガル教育、ネイティブ教員による少人数制の授業を実施。異文化理解力を養い、世界の諸問題を解決に導くチェンジメーカーを養成します。

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