夢ナビ

海外で活躍する日本人に学ぶ、日本型のリーダーシップとは

講義No.11166

リーダーシップを考える

 どんな組織にもリーダーシップを備えた人材が不可欠です。リーダーシップは実に複雑な要素から成り立っていて、経営学においても長く研究されてきました。かつては、人をひきつける魅力や旺盛な好奇心といったリーダーの「資質」の研究が主流でしたが、近年では局面ごとの「行動」の観点からも、リーダーシップを解き明かそうとしています。日本企業でも、海外企業との取引や外国籍社員とともに働くことが当たり前になった現代では、多様な個性・背景を持つ人たちをまとめられるグローバルリーダーが求められています。

日本型リーダー

 そこで、日本企業の海外支社や現地法人などで働くリーダーや、そのフォロワー(後に続く人、スタッフ)へのヒアリング調査が行われています。現地での生産性を高めるためには、短期間でチームの成果を最大化させようとするアメリカ型リーダーシップが適しているように思われます。しかし調査結果からは、「フォロワーとの人間関係を重視」しながら「仕事をきちんとさせる」という日本人リーダーの姿勢が見えてきました。さらに、スタッフの成長を見守る傾向も見られます。時には言葉や文化の違いに悩まされながらも、仕事に対する姿勢や進め方をなんとか伝えようとするのが、日本型グローバルリーダーの一つの特徴といえます。

日本人リーダーを選ぶ現地社員も

 少子高齢化によって国内市場が縮小し、海外に新たな市場を求めたい日本企業ですが、残念ながらグローバル展開に長けているとはいえません。しかし、日本型のリーダーシップを備えた人材が、各国で活躍しています。疲弊を強いられることも多いアメリカ型のリーダーよりも、日本人リーダーとともに働くことを選ぶ現地社員も少なくありません。海外で奮闘する彼らに直接話を聞いて、その行動や考え方を学術的に分析し、広く発信することは、日本企業が苦手とされているグローバル化を克服し、より発展していくうえでも、大きな意義を持っているのです。

この学問がむいているかも経営学、組織論、リーダーシップ論

公立鳥取環境大学
経営学部 経営学科 講師
島田 善道 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 高校までの学びは、いかに正解に対して直線的にたどり着けるかが問われます。しかし、大学に入ると「そもそも正解がたくさんある」という事実に直面するでしょう。白黒がはっきりしない、答えがサクっと出ないという状況は、ある意味では不安定で気持ちの悪い状態ともいえます。
 しかし「答えを保留する」「正解の前でうろうろする」といった姿勢を持つことは、どんな学問分野に進んでも大切なことなのです。この先どんな未来が訪れるのかは予測できませんが、将来あなたがサバイバルするためにも役立つはずです。

メッセージ

 大学卒業後、民間の企業に20年勤め、イギリスや上海、サンパウロといった海外駐在も経験しました。会社員時代は仕事を通して多くのことを学び、仕事を楽しんでいましたが、同時に「この先もサラリーマンとしてだけで生きていくのか」という思いもあり、働き盛りの44歳のときに思い切って会社を辞め、大学院に入りました。大学院では経営学を学び、研究者となった現在は、自分が海外駐在時代に経験したことをベースにしながら、グローバルリーダーシップや企業の組織論といったテーマについて研究しています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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島田 善道 先生がいらっしゃる
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