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グローバル人材って何? 英語で授業を受けることの意味

講義No.11159

求められているが定義は曖昧

 社会が求める人材として「グローバル人材」という言葉をよく聞きます。これは一体どういう人で、めざす学生は、何をすればいいのでしょうか? 実は定義はとても曖昧です。例えば、世界で活躍できる人、TOEICの点数が高い人などさまざまです。国の助成金なども多くありますが、人物像に対する共通理解がないため、グローバル人材育成をうたう大学でも、それぞれにプログラムは異なっているのが現状です。

4割の大学が英語で授業

 グローバル人材の育成を掲げる大学の多くは、英語による教育(EMI)プログラムを用意しています。EMIはこの20年でぐんと増えました。大学のランキングや留学生の受け入れやすさを意識した動きを背景に、現在は日本の約4割の大学が、政治や経済などの専門科目を英語で教えています。
 英語による教育のメリットは、単に英語がうまくなるということではありません。英語に限らず、母国語以外の第二言語に触れるということに意味があるのです。異なる言語で物事を学ぶと、異なる立場から自分の考えを見直すことになります。さらに、その言語の背景となる他国の文化を理解しようとするきっかけにもなります。グローバル人材には、環境や考え方が異なる他者と出会ったときに、それを否定するのではなく、受け入れる「オープンマインド」が欠かせません。そのための訓練の場として、EMIは有効といえます。

知識を備えることで世界とつながる

 グローバル人材をめざす上でもう1つ大事なことは、知識を備えることです。例えば、自国の歴史や隣国との関わりについて、あるいは自分のアイデンティティの背景となっている文化と他者の文化との共通点や相違点に関する知識などです。知識がなければ、自分の考えを持つことはできません。積極的に知識を得ながら、それをもとに計画を立て、目標を持って動くことが、国際化する社会でグローバル人材として活躍するための第一歩だといえるでしょう。

この学問がむいているかも応用言語学、教育学、言語教育学

新潟県立大学
国際地域学部 国際地域学科 教授
ブラウン ハワード 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 英語を使えるようになるには何をすればいいかとよく尋ねられます。多くの人は、唯一の方法を聞きたがっているようです。しかし、探すだけ時間の無駄です。何にでも効くたった1つの万能薬はないからです。
 まずは、英語の授業に積極的に取り組んでください。それが第一歩です。その上で、英語を使って何かをしてください。例えば、SNSで交流したり、趣味について情報収集したり、好きなハリウッド映画を見たりするのもいいでしょう。これはほかの言語でも同じで、言語は自ら使う時点で、自分のものになっていくのです。

メッセージ

 21歳の時、カナダで高校の科学教師になりましたが、若かったので不安でした。いったん別の経験を重ねようとトルコに渡った後、縁あって日本に来ました。英会話学校の先生になりましたが、自分が納得できる授業をするため、大学院で言語教育の勉強をしました。それが応用言語学や第2言語習得論を学ぶきっかけでした。当時は、日本における英語による教育(EMI)の状況に関する論文や本がほとんどなかったので、授業導入に向けて自分で研究を始めました。この分野の研究は以前よりもややメジャーになり、研究仲間も増えています。

メッセージ

教諭(中・高等学校)/貿易会社マーケティング/銀行事務/国際建設会社営業

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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ブラウン ハワード 先生がいらっしゃる
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 新潟県立大学は、知識・技能・態度等を総合的に活かし、知的な行動力でグローバルそしてローカルなコミュニティに貢献できる人材の育成を目的とします。
 グローバルそしてローカルなコミュニティの今日的な課題に取り組み、学際的に研究・教育をする観点に立ち、国際化に対する基礎体力(語学力)を鍛えます。また現代社会の変化に即応できる教養教育を実践し、学生の自己実現を支援する中で専門的知識・技能を有し地域社会に活躍できる人材を育成します。ひとづくりを通じて地域の国際化・振興に貢献することを目標とします。

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