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グローバル化と宗教は無関係ではない

講義No.09145

誰がグローバル化を推し進めてきたのか?

 グローバル化とは、まるで世界が一つの社会になっていくかのように、人やモノ、金や情報が国境を越えて自由に行き来することです。グローバル化を進めてきたのは、資本主義の国々で、具体的にはアメリカやイギリスです。資本主義をつくりだしたのはプロテスタント(新教徒)だと言われているので、グローバル化と宗教は一見無関係に見えても、実は密接な関わりがあるのです。

グローバル化に反発する動き

 アメリカやイギリスによって推し進められてきたグローバル化は、近年減速しつつあります。グローバル化に反発する人たちが出てきたのです。そこにも宗教の存在があります。その象徴的な出来事がいくつかありますが、一つは、2001年のアメリカ同時多発テロ事件です。テロの発端となったのは、1991年の湾岸戦争の際に、イスラム教の聖地のあるサウジアラビアにアメリカなどの多国籍軍が軍を置いたことでした。そのことに怒ったウサマ・ビン・ラディンが首謀者となってテロを起こしたのです。
 また、2016年に、アメリカで共和党のトランプ氏が大統領に選出されたのも、グローバル化に反発する動きです。共和党候補に票を入れるのは、キリスト教の中でも「エヴァンジェリカル」と呼ばれる「福音派」の人たちです。彼らは非常に保守的で聖書を頼りに生きています。移民が増えれば白人の職が奪われると感じた「福音派」の人々が、国境を意識し始め、メキシコとの国境に壁を造ると言ったトランプ氏に票を入れたのです。

グローバル化の落とし穴

 今起きている、国境を越え世界が一つの社会になっていくグローバル化の背景には、宗教があります。経済の視点から見れば、グローバル化はどんどん進んでいますが、文化や宗教などは、国境や個々の社会があることを前提としています。そういう矛盾する状況が、私たちの世界では進行しているのです。こうした状況を無視して世界を一つの社会と考えるのは、グローバル経済の時代に成功のカギとなる、異文化理解を妨げることになりかねません。

この学問がむいているかも社会学、宗教社会学、国際関係学

麗澤大学
国際学部  教授
堀内 一史 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 今、あなたは、大学進学という「目標」に向かってがんばっているところだと思います。しかし、もっと大きな「夢」を持つことを忘れないでください。それがないと、今自分は何のためにがんばっているのか、わからなくなってしまうからです。
 では、「夢」を持つためにはどうすればいいのか? 尊敬できる人を見つけて、その人をロールモデルにするとうまくいくでしょう。身近にいる憧れの先輩や先生でもいいのです。今という「点」は、必ず将来「線」で結ばれていきますから、希望をもって今を大切に生きてください。

メッセージ

 小学生の頃からラジオやテレビの英会話を聞くほど、英語が大好きでした。中学、高校でも英語の勉強を深めていき、大学ではイギリス語学科を選択しました。しかし、大学で授業を受けるうちに惹かれていったのは、イギリスではなくアメリカでした。なぜかというと、思っていた以上にアメリカが宗教的な国家だったからです。アメリカは政教分離していますが、大統領の就任演説では、必ず聖書に手を置いて宣誓します。また、大統領選挙で共和党に入れる人は、宗教的な影響が強い傾向があります。そんな宗教と政治の研究を続けています。

メッセージ

観光・ホテル業界/途上国援助業界

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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 「小規模にこだわる。国際性にこだわる。」
 THE世界大学ランキング日本版2021※の国際性分野で千葉県1位を獲得するなど国際性に富んだ環境です。全学部で「グローバル専門教育」「データサイエンス教育」「道徳教育」を取入れ、専門性+αの力で、世界で活躍する「品格のあるグローバルリーダー」を育成します。また2020年4月に「国際学部」が新設。「英語」を土台に様々な学問を学び、世界で活躍できる人材の育成を行っています。※英高等教育専門週刊誌「タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)」より

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夢ナビ編集部