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外国人とともに生きる「多様性の社会」について考えてみよう!

講義No.08189

人口の2%が外国人! より身近な存在に

 日本には現在、200万人以上の外国人が住んでいて、人口の2%弱を占めています。家族や友だちなど、身近に外国人がいる人も少なくないでしょう。そんなグローバル化の時代だからこそ、外国から来た人たちとともに暮らし、力を合わせていく「多様性を大切にする社会」が求められています。そこには言語、教育、地域での生活などのさまざまな課題があり、その解決の糸口を探ることも「国際関係学」の一分野です。

日本語が苦手な子どもたちをサポート

 日本には外国にルーツを持つ学齢期の子どもたちが、たくさん暮らしています。なかには日本語があまりわからないまま学校に通う子どももいて、学習支援が求められています。子どもたちに漢字を教えたり、慣れない図工や習字の宿題を手伝うなど、学生や地域の人々によって教育を支える活動も行われています。
 しかし、ただ支援するだけでなく、活動を通じて、彼らが直面するさまざまな問題について知ることも大切です。日本語の読み書きに苦労して進学や就職で挫折したり、不利な労働条件で働かざるをえないこともあります。子どもたちが自分の能力を発揮するためにも、日本語教育と学習のサポートが欠かせません。

外国人が多く暮らす地域では交流が課題

 外国から来た人たちが、地域社会にどうなじんでいくかも重要な課題です。最近では、フィリピン人が増加傾向にあります。以前は「出稼ぎ」のため単身で来日する人が多かったのですが、近年は家族や親せきといった集団で移住するケースが増えてきています。アパート1棟すべてがフィリピン人という場所もあります。そうなると、ごみの出し方を覚え、町内会の防災訓練へ参加するなど、地域になじんで地元の日本人と交流する必要が出てきます。お祭りに外国人の参加を積極的に促すなど、先進的な取り組みをしている地域もあります。
 未来にむけて、多文化を受け入れ共生するために、日本で暮らす外国人とともに「多様性のある新しい社会のあり方をデザインする」人材が求められているのです。

この学問がむいているかも国際関係学、社会学、多文化共生学

静岡県立大学
国際関係学部 国際関係学科 教授
高畑 幸 先生

メッセージ

 この時代のキーワードは「多様性」です。それぞれの人が持つ文化や言語、能力を生かし、調和的な暮らしをすることが望まれます。
 そのためには、外国から来た人たちと一緒に地域活動をする「地域社会を支える人」、日本語教育や通訳・翻訳を担う「言語やコミュニケーションを支える人」、そして子どもたちが日本の学校になじめるよう見守る「教育を支える人」など、多様性を支えるいろいろな人材が必要です。国籍を問わず、誰もが気持ちよく暮らせる日本社会の「多様性」を支えるには何が必要か、自分は何ができるか、一緒に考えましょう。

メッセージ

 高校時代、地元の秋田でフィリピン人の女性に英語を教わったことが原点です。大学では英語学科に進学したものの、フィリピン語も学び始め、フィリピン国立大学に留学しました。帰国後は通訳として警察の取り調べや裁判に協力しました。その中で、彼らが抱えているさまざまな社会問題に直面したのです。
 1990年代は日本へ移住するフィリピン人が増え始めた時代でした。日本人とのトラブルや犯罪などの深刻な問題と向き合うため、大学院では社会学の道へ進みました。彼らの声なき声を拾い、論文を書き続けることが使命だと感じています。

メッセージ

旅行代理店営業/自動車部品メーカー総務・営業/県立高校英語教諭/総合商社営業/生命保険会社営業/製薬会社営業/地方銀行営業/信用金庫営業/病院事務職/不動産会社営業

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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高畑 幸 先生がいらっしゃる
静岡県立大学に関心を持ったら

 静岡県立大学は、5学部9学科を有し、国際化・情報化・高齢化・環境問題という21世紀における最重要課題を展望しつつ、新しい時代を支える有為な人材の育成を目的としています。自主性や公共性を強く意識し、地域社会からの評価を得られるように、大交流時代において選ばれる大学を目指します。研究分野では、文科省のグローバルCOEプログラムに採択され、研究レベルが国内トップクラスといえます。

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夢ナビ編集部