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世界最大の民主主義国家、インドに世界が注目!

講義No.06243

社会的弱者も政治の場に

 インドというと、どんな印象を持っていますか? カレーや映画などが思い浮かんでも、「民主主義」というイメージはピンとこないかもしれません。実はインドは独立から60年にわたって、今も民主主義を求める動きがずっと続いている国なのです。インドの政治は、人口の8割を占めるヒンズー教徒が支配権を握っているといっていい状況です。ヒンズー教には、生まれながらに身分が定められているという「カースト制度」や、男尊女卑といった特徴があり、その教えは社会に根強く浸透しています。そのため、身分が低い人や女性は、政治に参加することが困難な状況が続いていました。しかし近年、社会的に排除されていた人々の政治参加が広がっており、その動向に世界が注目しているのです。

200万人以上の女性議員が活動

 1993年、インドの民主主義を大きく変える出来事が起こります。議席の一定数を女性に割り当てるという「女性留保議席制度」という仕組みが導入されたのです。この制度の推進により、インド全体で200万人以上の女性議員が活動しており、女性の政治への意識も高まりました。このような制度は日本をはじめとする先進国でも珍しく、国連もこの制度に注目しており、インドに関心を寄せています。その一方で、男性からの反発が強くなり、女性に対するいやがらせや暴力などが増加するという現象も起こっています。

インドは未来のお手本に

 インドは世界有数の貧しい国ですが、その貧しい人々が中心となって政治を動かしているのがインドの民主主義の特徴です。世界にはほかにも貧しい国があり、それらの国が民主化を進める上で参考になると言われています。また、「過剰」ともいえる民主主義の仕組みを率先して行っているインドは、先進国も見習うべき存在になっていくかもしれません。人口12億人を有する世界最大の民主主義国家としての側面が、政治学の分野にとどまらず、今後ますます注目されていくでしょう。

この学問がむいているかも政治学、国際関係論

神戸女学院大学
文学部 総合文化学科 准教授
北川 将之 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 私の専門は政治学で、特にインドの民主主義を研究しています。具体的には、インド南部のバンガロールという州都で、女性たちに対して政治意識の聞き取り調査を行っています。毎年学生と一緒に現地でフィールドワークを行っているのですが、学生たちはとても感性豊かで、そのポテンシャルの高さには驚かされます。中には障がい児の施設の訪問をきっかけに、卒業後に特別支援学級の先生になった人もいます。ぜひあなたも現地で「歩いて、感じて、考えて」将来のきっかけとなる何かをインドでつかんでみませんか。

メッセージ

 大学院で発展途上国の民主主義について研究をしたいと考えていました。そして、インド出身の神父さんから「故郷で興味深い政治参加の取り組みが行われているから行ってみては」というアドバイスを受け、インド南部のバンガロールという街の郊外の農村へフィールドワークに出かけました。その時に出会った貧困層の女性グループのメンバーがとても親切に迎えてくれ、インドに対する印象はとても良いものになりました。「この人たちと仲良くなりたい」という思いから、インドの農村の貧困層の政治参加について本格的に研究を始めたのです。

メッセージ

航空会社キャビンアテンダント・グランドスタッフ/銀行一般職/食品総合職/教員(中学・高校)/建設会社マーケティング など

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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北川 将之 先生がいらっしゃる
神戸女学院大学に関心を持ったら

 本学は創立から140年以上の歴史と伝統のある女子大学です。3つの教育の柱「リベラルアーツ&サイエンス」「国際理解」「キリスト教主義」に基づき、国際的な視野を兼ね備えた、知性と理性のある豊かな女性を育みます。総合大学とは違い、授業のほとんどが15人以内の少人数で行われることから、学生と教員、学生同士がFace to Faceで学べる環境にあります。就職実績も安定しており、人気の航空業界をはじめ、金融、マスコミ、製造、医療、福祉などに多くの卒業生を輩出しています。

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夢ナビ編集部