夢ナビ

大学の理学部で学ぶということ

講義No.02483

「なぜ」から始まる基礎研究

 大学で勉強する際、同じ理系でも理学部と工学部があります。もちろん、互いにリンクしている部分も多いのですが、大まかに言えば、理学部は「Why」に始まる基礎的な研究、工学部は「How」に始まる応用的な研究ということができるでしょう。理学の場合は、何かの役に立てようというより、「どうして」というなぞが解ければいいのです。もちろん、解いたなぞが元になって、何かの役に立つことも当然あります。
 さて、高校と大学の勉強方法には大きな違いがあります。高校では、教科書に書いてあることや先生の話を100%正しいと思って勉強していいのですが、大学では、教科書の記述やこれまでの研究を疑ってかかるところから始まります。自分で問題やテーマを見つけて、どんな実験をすればいいのかを考え、データなどをそろえて検証し、本当にそれが正しいのか、答えを見つけるのは自分自身なのです。

常識にとらわれない自由な発想が大切

 例えば、「ニワトリの受精卵を38℃の孵卵器(ふらんき)で培養すると21日目にヒヨコが生まれます。この間、受精卵の重さは、変わらない、増える、減る、のうちどのように変化するでしょう」という問題を考えてみましょう。正解は「減る」なのですが、一般的に「増える」という回答が最も多くなります。これは、哺乳類やヒトのイメージから「卵がヒヨコになるのだから重くなる」と考えがちだからです。ニワトリの卵は、人間の赤ちゃんのように母親からエネルギーをもらうことはなく、逆にエネルギー代謝をして物質が変わるので、水分が減り、ヒヨコになる時には重さが減っています。これはほんの一例ですが、理学部で学んでいく上では、常識や思い込みにとらわれず、頭をやわらかくして自由な発想を持つことが大切です。また、「自分の見たこと、考えたことを正しく人に伝える」ことも重要です。理学部とはいえ、国語や英語もおろそかにはできません。そんなつもりで勉強を続けていけば、理学部で楽しい大学生活を送ることができるでしょう。

この学問がむいているかも理学、生物学、生物科学

神奈川大学
理学部 総合理学プログラム/生物科学科 教授
日野 晶也 先生

メッセージ

 自分は理系クラスにいるという理由で、高校での「国語」や「社会」の授業は関係無いと思っているのではありませんか。大学や大学院を卒業した後、望んでいた研究職や技術職に就職できたとします。あっという間に5年、10年と月日が流れます。研究者としての実績ができてくると、後輩の指導にあたり、報告書をまとめ、次の研究計画を立てる、といった仕事が増えます。この時、自分の考えを表現する必要があります。その時のために、今から世の中の仕組みを知っておく必要があります。このように、理系の人にも文系の素養が必要なのです。

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 神奈川大学は、横浜の中心部に位置する「横浜」と自然豊かな「湘南ひらつか」の2キャンパス、全7学部を擁する総合大学です。
 2012年4月には理学部・工学部をリニューアルし、2学科1プログラムを新設しました。
 返還不要の奨学金制度も充実。特に「神奈川大学給費生」は、12/23に全国で実施される「給費生試験」で給費生として採用され、入学すると、最大720万円の奨学金を給付します。給費生として採用されなくても、試験の成績優良者は2月の一般入試を免除して入学が許可されます。

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夢ナビ編集部