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桃山学院大学の教員によるミニ講義

関心ワード
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「初音ミク」と「ゴールデンボンバー」が問いかける、音楽文化の現在

現実を席巻するバーチャルアイドル

 現在、「初音ミク」という歌手が、国内外で人気を集めています。歌手といっても生身の人間ではなく、ソフトウェアから誕生したキャラクターの名前です。「彼女」が登場したのは2007年で、インターネット上の動画共有サイト「ニコニコ動画」を中心に、不特定多数のネットユーザーが自作の楽曲などを、初音ミクに「歌わせた」動画を続々とアップしました。そればかりか、3D技術で立体化させた初音ミクをステージに映し出し、人間顔負けのライブも行われています。ネット上で無限に増殖した「初音ミク」は、今やリアルの世界まで席巻しているのです。

実力派のエアーバンド?

 「ニコニコ動画」から火がついたものでいえば、近年では、ヴィジュアル系ロックバンドの「ゴールデンボンバー」も人気です。バンドといっても、演奏は他人任せで、本人たちは演奏するふりをするだけ。しかしそのパフォーマンスが話題となり、代表曲「女々しくて」は、発売から2年5カ月を経て「着うた」サイトで一位を獲得するなどの息の長い売れ行きを見せました。当初は「ネットのカリスマ」だった彼らですが、今やすっかり「武道館アーティスト」の貫禄を示しています。

「本物」にこだわらない消費

 実在しないアイドルに、演奏しないロックバンド。そうした存在が人気を博す背景には、ライブ(live=生の)体験に対する、人びとの認識の変化があります。従来、音楽のライブというものは、「生身の人間が実際に演奏するもの」というのが、常識的な見解でした。しかし、「初音ミク」や「ゴールデンボンバー」のライブを楽しむ人たちにとって、そこにいるアーティストや、そこで鳴りひびく演奏が「本物」かどうかは、さして問題ではありません。それ以上に大切なのは、ライブ体験を盛り上げてくれるかどうかであり、極端な話、盛り上げてさえくれるのであれば、「本物」でなくとも構わないのです。そこには、キャラクターやパフォーマンスを重視する、「演出の時代」というべき社会の特徴が表れています。

教養としてのゲーム:日本文化の変容

この学問が向いているかも 社会学


社会学部 社会学科 准教授
木島 由晶

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メッセージ

 音楽社会学や情報社会論という科目を担当しています。音楽社会学では、ロックフェスティバル、アイドルとファン、一人カラオケといった、音楽現象を通した社会の行方を、また情報社会論では、スマートフォン、ツイッター、ソーシャルゲームなどの先端技術と私たちのメディア利用との関係を考えます。特に注目するのは、そうしたメディア文化に接する私たちの「遊び」の部分です。一見すると、マジメに学んではいけないような趣味や娯楽も、立派な学問の対象になる。桃山学院大学の社会学部で、「遊び」をマジメに学んでいきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 社会学の切り口で、アイドルやゲーム、音楽などの大衆文化を追い続ける研究をしています。
 大学は経済学部に入学しましたが、自分の興味と合わないと気づき、面白いと聞いた同じ大学の社会学の講義を受けてみました。その講義は男性アイドルグループを組織の変化と対応させて論じたもので、「こんな学問があったのか!」と衝撃を受け、3年生のときに社会学部へ転学部をしました。さらに大学院に進んで学びを深めました。
 発想の柔軟さとユニークな着眼点で社会のいろいろな現象を分析するのが、社会学の醍醐味だと思っています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

TV局/出版社/ゲーム会社/おもちゃ会社/プログラマー/デザイナー/ライター/エンターテインメント業界/広告業界

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