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講義No.09686

変革の時代を迎えたアパレル業界に必要なものとは?

日本における洋服文化の定着

 日本に洋服文化が定着したのは、「モボ」「モガ」などと呼ばれる若者たちが登場した1920年代から30年代にかけての時期です。当時は、百貨店が流行の発信地でした。第二次世界大戦後には、大手アパレル企業が百貨店を中心にした委託販売方式によって急成長を遂げます。1970年代から80年代には、著名な日本人デザイナーが次々に台頭して、一大ファッションブームが到来し、アパレル業界は空前の好業績に沸き立ちました。

ファストファッションと通販サイトの台頭

 その後、日本のアパレル業界は長期的な不況に陥りました。最盛期に比べると、現在の市場規模は半分程度にまで縮小しました。理由は2つあります。
 1つは、価格競争力です。従来の委託販売方式では、売れ残った商品が返品されてしまうため、商品価格が高くなってしまい、生産や在庫の調整も難しいというデメリットがあります。そして製造から小売までを一手に担うファストファッション企業の躍進により、競合に敗れたアパレル企業や百貨店の倒産・閉店が相次ぐようになりました。
 2つめに、デジタル化です。インターネットの通販サイトが、顧客情報を把握した上で購買履歴からおすすめの商品を提案することや、体のサイズを採寸・登録することでネット経由でもぴったりのサイズの服が購入可能になるという新しい試みを行っています。それらも従来型のアパレル企業にとって大きな脅威となっています。

これからのアパレル企業に必要な経営戦略

 これからのアパレル企業に必要なのは、そのブランド独自の世界観やストーリーをきちんと構築し、商品を身にまとうことの意味を顧客に提案することです。PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルの実践によってコスト面の改善を図ることや、Webとの連携、SNSによる情報発信、顧客情報の効率的な管理などによって顧客を「つかむ」ことも重要になります。従来の得意分野を深化させるだけでなく、新しい挑戦にも恐れず取り組む「両利きの経営」が今、求められているのです。

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この学問が向いているかも 経営学、経済学

成蹊大学
経営学部 総合経営学科 ※2020年4月開設予定 教授
伊藤 克容 先生

先生の著書
メッセージ

 あなたが将来、何をするのが正解なのかは、実は誰にもわかりません。試験で満点を取れたとしても、それは現時点での正解を再現できた結果にすぎません。社会はどんどん進化していきます。新しい答えを発見し、付け加えないと競争に負けてしまいます。世の中をよくするために、今までと違う方法を、いろいろ試してみてください。正解がないことに取り組むと、どこかで必ず失敗しますが、転んでもすぐ立ち上がれるように準備しておくことが大切なのです。「うまくいかないことは想定内」という強い心構えと試行錯誤を楽しむ気持ちが大切です。

先生の学問へのきっかけ

 進路を考えていた高校生の時、教育学や社会学、法学などにも興味がありましたが、社会に出て役に立ちそうという理由で経営学を選びました。しかし実際に学び始めてその魅力に気づきます。世の中の会社にはそれぞれの物語があり、経営学にはそうした無数の物語の一つひとつを探求していくという面白さがあるのです。自分で会社経営するのと、経営学を研究することとの違いは、サッカーを選手としてプレーするか、観客として試合を見るかという違いに似ています。どちらにも面白さがありますが、経営の勉強はスポーツ観戦以上に面白いです。

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伊藤 克容 先生がいらっしゃる
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 成蹊大学は、経済学部※・経営学部※・法学部・文学部・理工学部からなる総合大学です。文系・理系のすべての学生が4年間、緑豊かな吉祥寺のキャンパスで過ごすので、所属学部以外の友人との交流や学年を越えたネットワークづくりも可能です。また、先生との距離が近く学生一人ひとりの個性を尊重する少人数教育やキャリア教育が充実しています。さらに、2020年度より、各自が自分の興味関心やニーズに沿った学習を進められるよう副専攻制度を設けます。詳細は成蹊大学ホームページをご確認ください。 ※2020年4月設置構想中

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