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講義No.09613

人の心理に寄りそった管理会計で利益アップ

「自己効力感」を高めて利益をアップ

 心理学において「自己効力感」という概念があります。これは、「私はやればできる」という信念のようなものです。これがあれば、人は困難な課題にも粘り強くチャレンジするようになると言われています。そのため、ビジネスの場において自己効力感を高めることは、利益を高めるうえで重要です。この効力感は、成功体験を積み重ねることによって得られます。

日々の成果を利益に換算

 しかし、職種によっては「成功」を感じにくい場合があります。そこで、働く人々を5~10人くらいの小集団に分けます。そして、社内での仕事のやり取りを売り買いに見立て、企業によっては社内でのみ通用する架空の通貨を用い、そのチームごとに売上を計上し、かかった費用を計算し、どれくらい儲かったかを算定します。この「儲け」のことを利益と言いますが、チームが利益を増やせば、自分の会社に貢献したことになりますので、自分たちがどれだけ成功したのか、目に見えてわかるようになります。この計算を毎日行うので、日々成功したかどうかがすぐにわかります。そして、その日得られた利益を働いた人の時間で割るので、そのチームが1時間にいくら稼いだかもわかります。時間ごとに細分化された金額になればなるほど、成功の実感が湧きやすくなり、効力感を得られやすくなります。また、失敗したら何が原因だったのかすぐに判断できるので、即座に行動を是正することにつながります。

ほどよい競争心と助けあい

 また、チームごとに1時間で稼いだ金額を比較できるようにすれば、成功や失敗を客観的に判断することができるようになり、もっとがんばろうという気持ちを引き出すこともできます。さらに、このシステムは時短勤務で働く人々にも好都合です。事情があって早く帰らなければならないとき、仕事を任せる人に架空の通貨を渡すことによって、負い目を感じることなく帰ることができます。
 実際の労働現場に適用するには微調整が必要ですが、このシステムは社内の風通しをよくすることにもつながるのです。

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この学問が向いているかも 会計学、心理学、組織論

中央大学
商学部 会計学科 教授
渡辺 岳夫 先生

メッセージ

 何かに失敗したとき、自分の中の何が悪かったのか、素直に反省できる人になりましょう。そして自分に原因があるようであれば、その失敗を繰り返さないよう、次につなげるようにしてください。その素直さがあれば、たとえ壁にぶつかっても、その壁をクリアする方法を見つけられるはずです。
 ただ、いつも自分のせいにするのは疲れてしまうので、時には自分自身に優しくするような柔軟性も持ちましょう。そのタイミングややり方を、多くの経験を通じてつくりあげていってください。

先生の学問へのきっかけ

 大学2年生で公認会計士を志し、試験で苦手な分野をより深く勉強するため、3年生で管理会計のゼミに入ります。そのゼミの教授と大変気が合い「公認会計士になるより、もう少し長くこの教授と勉強したい」と思い、大学院進学を決意します。ある時、優れた管理会計システムが有効に機能しないことがあるのに気づきました。そこで着目したのが人間の心理です。どんなよいシステムも、使う側の心理とマッチしないとうまく運用できないのです。現在は「組織における人間心理に対して適切に配慮した経営管理システム」について研究しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

経営コンサルティング会社コンサルタント/食品会社経営企画/監査法人公認会計士/製造業人事/銀行営業

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渡辺 岳夫 先生がいらっしゃる
中央大学に関心を持ったら

 7月20日(土)にポートメッセなごやで開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2019名古屋会場」で、渡辺岳夫先生が【ビジネスのスコアカードと働く人の心理】というタイトルの講義ライブを15:10から実施!全部で206名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む145大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 https://yumenavi.nagoya(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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