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講義No.09594

仕事のモチベーションを高める「ジョブ・クラフティング」とは?

従業員のモチベーションを高めたい

 会社の経営者にとって、従業員のモチベーション(やる気)をどのように高めていくかは、永遠のテーマです。モチベーションの高め方にはいろいろな方法があります。例えば、働きぶりに応じて昇進や昇給を約束する成果主義もそのひとつです。しかし、仕事の内容によっては成果主義がうまく機能しないことがあります。また個人の価値観が多様化してきていることから、お金以外の面にも注目する必要性が高まっています。そこで、注目されているのが「ジョブ・クラフティング」です。

ジョブ・クラフティングって何?

 ジョブ・クラフティングとは、その名の通り、ジョブ(仕事)をクラフティング(手づくり)する、つまり、従業員が自分なりの創意工夫で仕事をつくり変えていくことを意味します。与えられた仕事をただマニュアル通りにこなすのではなく、自分の得意分野を生かしたやり方に変えたり、上司に自分の考えたやり方を提案したりする行為がそれにあたります。
 ジョブ・クラフティングが可能であるかどうかは、仕事にどれだけ自由度が与えられているかということ、つまり、業務形態や職場環境などにも左右されます。最近の研究では、ジョブ・クラフティングができている人ほど仕事にやりがいを感じる傾向にある、という結果が得られています。

求められる従業員像に変化

 以前は、会社側はマニュアル通りの仕事を決められた時間こなしてくれる従業員を求める傾向にありました。しかし近年では、従業員に仕事で自発性や創造性を発揮してほしいと期待する会社が増えてきています。従業員にそのように働いてもらうためには、会社側も従業員がジョブ・クラフティングしやすい環境を整えていく必要があります。
 一方で、ジョブ・クラフティングが営業成績や売り上げなどの客観的な指標にどう関係するかは、まだ十分には明らかになっていません。また、どのようにすれば従業員のジョブ・クラフティングを会社側が引き出すことができるのかについても経営学の今後の研究課題のひとつだと言えます。


この学問が向いているかも 経済学、経営学

武蔵大学
経済学部 経営学科 教授
森永 雄太 先生

先生の著書
メッセージ

 若い時期の貴重な4年間を大学で費やすのであれば、どの学問を学びたいかだけではなく、その学問を「学ぶことを通じて」自分がどうなりたいのかということも意識してみてください。大学入学後に、やりたいと思った学問が期待していたものとは違うとか、難しすぎるというような悩みに直面することもあるかもしれません。しかし、その経験自体、とても大切なものです。何を学ぶにせよ、大学で専門性の高い内容を学ぶプロセスで、その後の人生で自分が直面するかもしれない困難やジレンマへの向き合い方や対処法を深めていってください。

先生の学問へのきっかけ

 私の専門は、リーダーシップやモチベーションなどを研究する組織行動論という分野です。高校時代、野球部で主将を務め、いかに部員のやる気を高め、先輩後輩の関係を良好にするか、自分なりに深く考えていました。その後、大学のマーケティングのゼミに興味を持ち、経営学部に入学しました。たまたま受講した授業で、会社で働く従業員に関して、リーダーシップやモチベーションという用語を使った研究領域があると知ります。出合いは偶然でも、高校時代に考えていた問題を、在籍している学部で学べたのは非常にラッキーだったと思います。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

営業/企画/人事

大学アイコン
森永 雄太 先生がいらっしゃる
武蔵大学に関心を持ったら

 武蔵大学は「自立」「対話」「実践」の3つの目標を掲げ、旧制七年制高等学校から続く伝統の少人数教育は「ゼミ・演習」というかたちで堅持されています。「ゼミの武蔵」ともよばれる本学では、経済・人文・社会の3学部すべての学生が、1年次からゼミに所属します。10数名の少人数で、学生が主体となって発表・討論を繰り返しながら学ぶ「ゼミ」は、知識を深めるだけでなく自主性やコミュニケーション能力を育むことができます。このようなきめ細かな教育により、「面倒見が良い大学」としても高く評価されています。

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