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講義No.09588

不登校はなぜ問題となるのか~日本の教育制度を考える~

不登校は悪くない

 日本では、子どもの不登校が社会問題として取り上げられますが、実は世界では、不登校であること自体が問題とされる国は多くありません。日本には就学義務の制度があり、学校教育法第一条に掲げられている教育施設(一条校)の小・中学校で学ぶことが義務づけられています。しかし、世界ではフリースクールなどのさまざまな形態の教育機関が認められ、学ぶ場を選ぶこともできます。
 理論的には、教育は3つに分類できます。公式に認められた学校で学ぶフォーマル教育、それ以外の団体によるノンフォーマル教育、組織化されていない形のインフォーマル教育です。それぞれの教育が分離せず、接続することで、多くの人に教育を届けることができるのです。

「どれが良い」ではない

 就学の義務というのは、子どもが教育を受ける権利を保障するための制度であり、ほとんどの国がこうした制度を取り入れています。ただし日本では、年齢による区分などが厳格に決められ、子どもの個人差を考慮しづらいという問題があります。
 教育制度を検討するときに、海外の制度と比較されることが多いですが、各国の制度はそれぞれの文化に根ざして作られたものであり、どれが良い制度だと一概に判断することはできません。文化の違いを考慮しつつ、どこに問題点があるのか検討するための材料にするのです。

教育にアクセスできないという問題

 教育を受ける権利が守られるかどうかの根本には、教育にアクセスできるかどうかという問題があります。発展途上国では、近くに学校がないとか経済上の都合などで学校に通えないなどの障害があります。学校だけではなく、家庭における教育も重要です。例えば、家庭環境によって勉強に集中することができない、勉強する時間がないなどです。また、精神的に学習の機会を奪われるというのも、教育にアクセスできない状態の一つです。こうした障害を取り除いていくために、教育制度をより良いものに変えていく必要があります。

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この学問が向いているかも 教育制度学

白鴎大学
教育学部 発達科学科 准教授
荒川 麻里 先生

メッセージ

 あなたが進路に悩むとき、まわりの大人たちがいろいろ言ってくることがあるでしょう。でも、その人たちがあなたの代わりに勉強をすることはできないし、あなたに代わってあなたの人生を生きることは絶対にできません。自分の人生は自分でつかむもの、自分でしか歩めないものだと思います。
 教育とは、それを支援していく活動だと考えています。私は今まで世界中のさまざまな教育を目にしてきました。それらについて、あなたと議論ができたらとてもうれしいです。

先生の学問へのきっかけ

 子どもの頃は家庭科の先生になりたいと思っていました。家の経済的事情で大学進学は夢でしかなかったのですが、新聞奨学生となり、新聞配達をしながら大学に通いました。自分のように「学びたいのに学べない」子どもたちをなんとかしたいと思うとともに、家庭教育の問題にも興味がありました。これらは広くとらえれば教育制度の問題であり、制度を変えたいという思いで法学部に進みました。大学院に進んだ後ドイツに留学しましたが、留学先の最初の講義での「私の同志たち、よく来たね」という教授の言葉から、大学のあり方を学びました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

保育士/幼稚園教諭/保育教諭/小中高等学校教諭/大学教員/教育委員会委員/教育委員会職員/文部科学省職員/法務教官

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荒川 麻里 先生がいらっしゃる
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 白鴎大学は実学重視の3学部を設置しています。経営学部は将来の目標に合わせて5コース(企業経営・経営情報・企業会計・メディア・ビジネスコミュニケーション)を設置。法学部は法的な視点から思考力を磨くことができる5コース(市民・司法・行政・企業・国際)を設置。教育学部は人間の成長や発達の過程を4専攻(児童教育・スポーツ健康・英語教育・心理学)で多角的に学びます。2018年にはJR「小山」駅東口に新棟と体育館が完成。経営学部と法学部の学生が学ぶほか、図書館と学食は一般も利用できる地域に開かれた大学です。

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