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講義No.09572

世界に視点を移せば、日本の近代史がより広く深く理解できる

ペリー来航は世界史の中の大きな事件

 日本の近代化がペリーの来航から始まったということは知っていると思います。ペリー来航という事件は日本史にとって重要な転換点ですが、実は世界史の視点から見ても大きな転換点なのです。日本の開国はグローバル世界が成立するうえでの最後の事件であり、言い換えると日本の開国により世界はひとつになったのです。開国、明治維新、近代化といった出来事は、世界が大きく変化する時代の中で引き起こされた重要な事件と言えます。

世界の「端っこ」がなくなった

 地球儀を思い浮かべてください。当時、世界の中心だったのはヨーロッパの国々です。西側にはアメリカ大陸があり、西海岸がその端となります。一方、東側を見るとヨーロッパの国は大航海時代からアフリカ大陸を越えてインド洋を渡り、シンガポール、香港、上海に進出してきました。それまでの世界はアメリカ西海岸が西端、日本が東端となっており、世界の端っこが存在していたのです。しかし、ペリーが太平洋を渡って日本に来航したことで、アメリカと日本の間に航路が生まれ、西端と東端がつながり世界はひとつになったのです。日本も押し寄せてくる欧米国家とどう対抗するのかが問われるようになり、江戸時代以前の国際関係とはまったく質の異なる外交が求められるようになったのです。

視点を変えることで広く深く歴史が見えてくる

 このようにペリー来航というひとつの出来事をとっても、深く掘り下げることで当時の歴史の変遷が見えてきます。日本からすれば「ペリー来航」ですが、アメリカからすれば「ペリーの派遣」となります。アメリカがどんな意図で、何を目的にペリーを派遣したのか、視点を変えれば、日本側からは見えてこなかったいろいろな事実が浮かび上がってきます。また当時の政治や経済だけでなく、食や服飾、芸術などの文化についても視点を当てれば、日本における近代がどんな時代だったのか、多面的に理解できるようになります。

夢ナビライブ2019 東京会場

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この学問が向いているかも 日本近代史学

立正大学
文学部 史学科 教授
小風 秀雅 先生

メッセージ

 なんでもいいので、自分の好きなことを見つけてください。大学はゴールではなく人生の過程に過ぎません。大学卒業後に自分がどうありたいかを考えて、将来につながる好きなことを具体的に見つけましょう。
 私の専門の歴史で言えば、高校と大学の授業はまったく違います。大学では、教科書を丸暗記する必要はありません。大事なのは歴史的事実をつなげて、歴史をどう理解するかです。どのように時間が流れ、時代が変化したのか? なぜ変化が起きたのか? 多面的な視点で時代の流れを考えるのが大学の歴史の学びです。

先生の学問へのきっかけ

 子どもの頃、豊臣秀吉の伝記『太閤記』や『日本の歴史』を愛読していた私は、秀吉が墨俣城を築城した後のことが知りたくて大人向けの歴史の本まで読んでいました。東大紛争の直後に大学に入学し、受け身の姿勢では何も始まらず、自ら動かねば物事が進まないと知りました。古代・中世・近世・近代などの時代区分の中で、近代にひかれた理由は「近代という時代のイメージがどうもわからなかったから」です。それまでにも発表された研究は多数ありましたが納得できなかったのです。常に好奇心を持ち、知りたいと思ったことを学んできました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

中学・高校の社会科教員/公務員(文化財保護・博物館)/大学の教員

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小風 秀雅 先生がいらっしゃる
立正大学に関心を持ったら

 立正大学は、人間・社会・地球をトータルでケアできる人材を育成する8学部15学科を有し、多彩な学問分野において広く深く学ぶことができます。加えて充実したキャリア形成支援により、社会の多方面で活躍する優れた人材を輩出しています。本学は1872年(明治5年)東京・芝に開校の起点となる小教院を設立し、2019年で開校147年を迎えました。品川キャンパスは山手線2駅から徒歩5分の都市型キャンパス、熊谷キャンパスは東京ドーム約8個分の広大な自然環境型キャンパスをもつ、学生数1万人を超える総合大学です。

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