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講義No.09507

米をたくさん食べると腸が元気になる?

食物繊維の効能

 食品の持つ生体調節機能は、病気の予防や健康維持に役立っています。例えば食物繊維のひとつに、とうもろこしでんぷんなどから作られる難消化性デキストリンというものがあり、糖の吸収を遅くし、摂取した脂肪を便にして出す、という作用があります。これを利用して、血糖値の上昇や、脂肪の吸収を抑える機能を持つ特定保健用食品が作られています。一方で、食物繊維のみを取り出した粉末もありますが、栄養素は食べ物から摂取することが推奨されています。例えばみかんには、ビタミンC以外にもたくさんの栄養素が含まれています。複数の栄養素を一緒に摂取できることが食品を食べる利点です。

大腸炎の症状の改善に期待

 ある実験で、大腸炎を起こさせたマウスに特定の食品を与え、症状が改善されるかを観察した結果、米が効くことがわかりました。実験にはアルファ化米という、一度炊いてから乾燥させた米を粉末状にして使います。米は炊くとでんぷんの形が変わってしまいますが、アルファ化米を使えば人間の食生活に近い実験結果を得ることができます。エサの20~30%を米にした場合は症状が改善されませんでしたが、エサの半分ほどを米にした場合は大腸炎の症状が軽減されました。

米で食物繊維を効率よく摂取

 米の中には、難消化性タンパク質という、体内で消化されにくい性質の食物繊維と同様の働きをするタンパク質が含まれています。これが腸まで届くことで、大腸炎に対して効果をもたらしたと考えられます。米100グラムに含まれる食物繊維は約0.5グラムで、米よりも多くの食物繊維を含んでいる食品は、例えば干し柿などですが、毎日は食べません。米は食べる機会が多いため、食物繊維を効率よく摂取できるのです。
 昭和40年代の日本人は日常的に米を摂取していましたが、現代はパンなどの普及から米の摂取量が年々減ってきています。大腸炎にかかる人が増加傾向にあるのは、米の摂取量が減ってきたからだと考えることもできるのです。

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この学問が向いているかも 栄養学、食品機能学

城西大学
薬学部 医療栄養学科 教授
清水 純 先生

メッセージ

 高校では決められた時間割に沿って勉強しますが、大学では自分のやりたい勉強がいくらでもできます。何がやりたいかわからないという場合は、とにかく手を動かして勉強してみるといいでしょう。
 私自身、大学で試験前に生化学に関する勉強をしているときに、「わからないことを知るのは楽しい」とふと感じた瞬間がありました。必死になって手を動かして研究しているうちに、興味を持てる分野に気づくことができたのです。あなたもやりたいことを見つけて、大学で好きなだけ学んでみませんか。

先生の学問へのきっかけ

 私は幼少期に、がんにかかった新聞記者の闘病日記を新聞で読み、将来はがんについて研究したいと考えました。食べ物で病気を治せないか、ということも漠然と考えていたため、食品とがんの両方について研究できる大学に入りました。大学では「食物繊維は大腸がんの発症防止に役立つのではないか」というテーマで研究し、実験することの面白さに気づきました。大学卒業後は企業人となりましたが、また実験や研究がしたいと思って大学に戻り、現在は食品の持つ機能が身体にどのような影響を及ぼすのか、実験を中心とした研究を行っています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

大学病院管理栄養士/保育園管理栄養士/化粧品会社品質管理/調剤薬局管理栄養士

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清水 純 先生がいらっしゃる
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 城西大学は、文系・理系・医歯薬系の5学部8学科で構成された「国際性」・「専門性」を学べる総合大学です。
 建学の精神「学問による人間形成」に基づき、「社会が発展するために必要とされる人材を育成することによって、人類の福祉に貢献すること」を大学の理念として発展してきました。この理念は今も受け継がれ、広い知識と深い専門性を学ぶことを通して、国際社会で活躍できる「真のグローバル人材」を育成します。城西大学は、頑張るキミを応援します!

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