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講義No.09498

認知行動療法で、「あがり症」を改善する

緊張するとうまくいかないのはなぜ?

 人前で発表するときに、あがってしまった経験はありませんか? 緊張すると練習ではできていたことがうまくいかなくなります。「あがり症」は不安によるものです。人の目に自分がどう映るのかという気持ちや、うまくやりたいという気持ち、パフォーマンスが自分の理想水準にたどり着かないかもしれないという気持ちが、不安を引き起こします。

子どもの頃はあがらない

 子どもの頃、幼稚園などでの発表会では、周りを気にせず大きな声を出せた人は多いでしょう。あがり症は育っていく過程で出てくるものなのです。人の発達の中で自意識が完成する時期と関係しています。人は成長するにつれて自分と他人を分離して認識しはじめます。外からの目を持って自分を見られるようになるので、人目が気になってくるのです。中高生になると、服装や髪型を意識するようになるのもこのためです。
 しかし、あがったり、緊張したりするのはネガティブなことばかりではありません。パフォーマンスを高める要素でもあるのです。「逆U字仮説」といって、線グラフにすると、不安や緊張度の増大に対して、パフォーマンスはUを逆さにした形になります。つまり、不安や緊張が低すぎても高すぎても良いパフォーマンスは得られないのです。

考え方や行動を変えてみる

 誰にでも効く、あがらないための魔法の解決法はありませんが、「認知行動療法」では不安の要因を分析し、考え方や行動を見直すことで改善や緩和をめざします。例えば、一般に周囲の評価より自己評価のほうが低くなりがちなので、自分では満足でなくても周りの人から見たら合格点かもしれない、という視点を持つことも大切です。
 うまくいかなかったことばかり気にするのではなく、できたことに目を向けることもよいでしょう。発表のときに目線を上げ、聞きやすい声のトーンを心がけるのも効果があります。どういう方法が効くかは個人差があるので、その人に合った方法を探し当てることが必要です。

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この学問が向いているかも 心理学

目白大学
心理学部 心理カウンセリング学科 ※2020年4月設置 准教授
笹川 智子 先生

メッセージ

 自分が何かにつまずいた経験や、友だちの問題に接したことをきっかけとして心理学の分野に入る人が多く見られます。臨床心理学を学んでいる人には、お互いを思いやれる、心の優しい性格の人が多いです。
 人に関心があり、心というものを深く知りたいと考えているなら、心理学をめざしてください。心理学には実にさまざまな領域があり、必ず自分の関心に合致した分野を見つけることができると思います。臨床心理学に限らず、人の心という大きなテーマについて、一緒に学んでいきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 私は中学生までアメリカで暮らしていました。中学の卒業が近くなり、高校入学のために単身で帰国するか、アメリカに残るかの選択を迫られます。ここでなければどう育っていくのか、その人がその人になっていく成り立ちはなんだろうと考え始めたのはこの頃です。そして心理学雑誌などを読む中で、学問そのものにひかれるようになりました。日本の高校に進学した後も、心理学への興味関心は揺らがず、大学、大学院とさまざまな領域の心理学を学んでいく中で、社交不安と認知行動療法という今の臨床心理研究に踏み入ることになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

医療機関の心理士/スクールカウンセラーなど、学校領域の心理職/療育・福祉機関の専門相談員/金融機関の総合職/一般企業の営業職

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笹川 智子 先生がいらっしゃる
目白大学に関心を持ったら

 育てて送り出す―。本学はこの社会的使命を掲げ、多様に変化する現代社会を生き抜く人材育成を行っています。目白大学は平成6(1994)年の創設以来、社会の幅広い学究的要請に応える学問探求の場を提供しつつ、学部学科を増設し発展してきました。文系6学部を新宿キャンパス、医療・看護系の2学部を岩槻キャンパスに設置し、あわせて8学部17学科に約5,700余名が学んでいます。いずれのキャンパスも、豊かな緑と充実した施設設備で教育環境を整え、ひたむきな向学心と若い感性を育んでいます。

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