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講義No.09421

低糖質食の落とし穴? 酸化ストレスを回避するには

低糖質食が抱えるリスクとは

 生活習慣病の改善やダイエットに効果があるとして、日本でも「低糖質食」が話題になりました。ごはんやパン、うどん、パスタなどの糖質の量を減らすという食事方法です。この低糖質食は、肥満体の人にはある程度の効果があると認められていますが、肥満体ではない人が実施すると、逆にさまざまなリスクが生じることが、いくつかの実験によって明らかになってきました。

酸化ストレスが蓄積する原因

 低糖質食では食事の中で糖質の占める割合を低く抑えますが、それによってタンパク質や脂質を必要以上に多く摂取する結果になりやすく、腎臓などに大きな負担がかかってしまいます。また、低糖質食を続けると、体内のバランスが崩れて抗酸化物質が不足し、動脈硬化や老化の原因となる「酸化ストレス」が蓄積しやすくなることもわかっています。
 過酷なダイエットに取り組んだ人の肌が硬くシワシワになっている場合が多いのは、酸化ストレスの影響が大きいと考えられます。また、必要以上に過酷なトレーニングを続けることでも、人間の体には酸化ストレスがたまりやすくなってしまいます。

バランスのいい食生活と適度な運動

 低糖質食をより安全な形で実施するには、タンパク質と一緒に摂取されることの多い脂質を、青魚などに多く含まれるより良質のものに置き換え、緑黄色野菜や果物、お茶などに多く含まれるポリフェノールをはじめとする抗酸化物質を積極的に取るという方法が考えられます。抗酸化食品を含むバランスのいい食生活をし、週に3日、30分程度ランニングなどの有酸素運動を行い、そして精神的なストレスもためこまないように心がけると、酸化ストレスの増加を抑制することができます。
 おいしくて体にいい食物をバランスよく食べ、適度に体を動かして、日々を楽しく生活する、長く健やかな人生を送るには、そうしたごく基本的な心がけが大切なのです。

参考資料
1:低糖質食の様々な影響

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この学問が向いているかも 栄養学、食品科学、健康科学

大東文化大学
スポーツ・健康科学部 健康科学科 准教授
蕪木 智子 先生

先生の著書
メッセージ

 私は今、おいしいものを食べて幸せになり、かつ健康にもなれるような食生活はないかということを、学生とともに研究しています。例えば、世の中でも一時期話題になった低糖質食によるダイエットは、どんな人にとっても安全で効果があるわけではないということがわかってきています。
 健康を維持するには、正しい知識に基づいた、バランスの取れた食生活が必要です。あなたがおいしい食生活の探究に興味を持っているなら、ぜひ私たちと一緒に研究しましょう。

先生の学問へのきっかけ

 子どもの頃から、肝臓の病気のため食事制限に苦しむ家族を見て育ちました。自分が好きなもの、おいしいものが食べられないことの辛さを痛感したのです。この経験をきっかけに、おいしいものを食べることの幸せを味わえて、なおかつ健康にもつながるような食生活を送るにはどうすればいいかと考えるようになり、栄養士をめざして勉強するようになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

食品会社研究員/食品会社営業/食品商社総合職/フードサービス会社総合職/官公庁研究所研究員

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蕪木 智子 先生がいらっしゃる
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 大東文化大学は、文、外国語、経済、経営、法、国際関係、スポーツ・健康科学、社会学の8学部20学科を擁する総合大学です。進路に合わせて自由に選べる科目の多さと、他学科の科目も選択できるカリキュラムも特徴のひとつ。1923年に当時の国会決議によって設立された本学の建学精神は「東西文化の融合」。この精神は今も息づいており、毎年約400名の学生が海外に留学し、海外からは600名の留学生が学ぶ国際色豊かな大学です。また伝統的に公務員・教員への就職に強く、全国各地で卒業生が活躍しています。

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