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講義No.09124

空港で「検疫官」の一員として働く看護師の仕事とは?

検疫所って何をする所?

 海外から帰国したら空港で検疫所を通り、検疫を受けます。多くの人は無意識に検疫検査場の前を通り、何もなければそのまま終わるので、検疫所が何をする所か知らない人も多いでしょう。
 検疫所は、日本国内に常在しない感染症の病原体が侵入しないように設けられています。デング熱や新型インフルエンザなど、海外から帰ってきた人から広まった感染症のニュースを聞いたことがあるでしょう。ウイルスを持ち込んでいないか、海外で体調を崩して病院にかかった人はもちろん、何となく熱っぽい、体調が悪いという人には検疫所に立ち寄ってもらい、問診と情報提供、必要ならば医師による検査や診察を行います。

大切な情報提供

 感染症というと、「発覚したら隔離されるのではないか」「潜伏期間があって突然発症するのではないか」「飛行機は密室なので1人感染していれば全員感染するのではないか」などと不安に襲われ、周囲も含めてパニックに陥りやすいものです。そこで大事なのが情報提供です。
 空港で症状が出ている場合は、検疫所にいる医師が判断できます。未発症だが不安がある場合も、検疫所で症状が出た際についてアドバイスができます。また、エボラ出血熱など一類感染症の症例に対応する病院をはじめ、各地域にある感染症の指定病院を知らせることができます。ここでの情報提供、問い合わせへの対応は、看護師も関わります。

まだまだこれからの仕事

 検疫所には「検疫官」として医師、看護師、事務官などがいます。こうした形で看護師が採用されるようになったのは、2003年にSARS(サーズ、重症急性呼吸器症候群)という感染症で混乱が起こり、対策が求められたためで、まだ新しい仕事です。ポスターや公式サイトなどにより主な感染症の症状や機内でのマスクの着用といった公衆衛生について周知すること、また検疫所に気軽に立ち寄り相談してもらえるように、環境を整えることも看護師の役目なのです。

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検疫とは?

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この学問が向いているかも 感染看護学

国際医療福祉大学
成田看護学部 看護学科 准教授
實吉 佐知子 先生

メッセージ

 感染症について考えたことがありますか? 世界には、広く流行するもの、その地域にだけあるものなど、いろいろな感染症があります。例えば今、日本には狂犬病は発生していませんが、国によっては狂犬病で命を落とす人もいるのです。
 今はグローバルな時代なので日本にもさまざまな地域から人が入ってきますし、あなたも旅行や留学で海外に行くことがあるでしょう。世界には日本と違う状況があることを一緒に勉強しましょう。

先生の学問へのきっかけ

 高校時代から医療に興味があり、看護師として海外に行けたらいいと思っていました。勤めていた病院には国際協力部という部署があり、海外での活動に積極的な職場でした。JICA・国際協力機構の緊急援助隊の研修をきっかけに、南米のボリビアで働くことになりました。聞いたこともない昆虫による感染症を見て驚いたり、ベトナムでSARS患者が発症する現場に立ち会ったことも大きな経験となりました。成田空港の検疫所で看護師の募集があった際、海外での経験が評価されて採用され、今はそのノウハウを教育する立場になりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

医療機関で看護師・助産師/訪問看護ステーションの起業/空港および港湾で検疫官/国の機関で看護系技官/JICAや国際機関で国際保健の専門家/都道府県、市町村で保健師/学校で養護教諭/企業での産業保健師 など

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實吉 佐知子 先生がいらっしゃる
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 本学は、栃木県大田原市、千葉県成田市、東京都港区、神奈川県小田原市、福岡県福岡市と大川市に6つのキャンパス、10学部25学科を展開する日本初の医療福祉の総合大学です。
 学部・学科横断で学ぶ本学独自のカリキュラム「関連職種連携教育」をはじめ、現代の医療福祉現場で不可欠な「チーム医療・チームケア」を実践的に学べる教育が特長です。5つの附属病院や多くの医療福祉関連施設を有し、充実した臨床実習環境を整備しています。

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