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講義No.09007

がん予防の最前線! 「顔つき」が多様ながんを見抜く細胞診とは

短時間でがんかどうかを診断

 顕微鏡で細胞を観察し、がんかどうかを判断するのが、臨床検査技師が関わる「組織診」や「細胞診」といった精密検査です。「組織診」は、体の組織を切り取り、ホルマリンで固めてから薄くスライスし、それを顕微鏡で見る検査です。体の奥のほうの組織まで検査することができますが、日数がかかり患者さんの体にも負担がかかります。一方「細胞診」は、臨床検査技師のなかで専門的な知識を身につけた細胞検査士が関わる検査で、細胞をガラスに塗り、それを顕微鏡で観察します。短時間で検査できる上、体にかかる負担が少ないのがメリットです。

一つとして同じがんはない

 「細胞診」では、何と言っても細胞の変化を見抜く目が必要です。健康な細胞は核が小さくて形も均一です。しかし、細胞ががんに変化し始めると核が大きくなり、やがてがん化すると、核が異常なほど大きくなり、形のバランスが大きく崩れます。「細胞診」で顕微鏡をのぞくと、その様子がはっきりとわかります。
 しかし、人間の顔がすべて違うように、がん細胞の「顔つき」にも一つとして同じものはありません。中には、がんのような顔をしながら本当はがんではないもの、逆に、がんではないように見えても実はがんだというものもあります。そんな千差万別の細胞の様子をつぶさに観察して判断し、がんを見抜くのです。そこに「細胞診」の最も大きな意義があります。

個人も社会もハッピーになれる

 男性に多いがんの第1位は「胃がん」、女性の第1位は「乳がん」です。がんは、早期発見できずに進行してしまうと、治療が困難になります。がんで悲しい思いをする人を一人でも減らしていくことに貢献できるのが、短時間で負担なくできる「細胞診」なのです。しかも、検査のコストが抑えられるので、保険料の削減にもつながります。そういう意味で、個人はもちろん、社会もハッピーになれる検査と言えるのです。

夢ナビライブ2019 大阪会場

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臨床検査技師とはどのような仕事なのか?

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「細胞診断」と「組織診断」

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「細胞検査士」という職業

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講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 細胞診断学、臨床検査学

関西医療大学
保健医療学部 臨床検査学科 教授
矢野 恵子 先生

メッセージ

 顕微鏡をのぞきこみ、がんかどうかを判断する「細胞診」という検査は、患者さんと直接顔を合わせることはありませんが、その細胞の変化を見抜くことで命を救うきっかけとなれる、そんな意義のある仕事です。
 地道な作業が多く、粘り強さが必要ですが、患者さんの役に立つことができるという手応えがあります。誰かの役に立ちたいという静かな情熱があるなら、あなたも一度「細胞診」を学んでみませんか。

先生の学問へのきっかけ

 小学生の頃から理科が好きで、ものの形をよく絵に描いていました。将来、どんな仕事に就くかを考えたとき、社会の役に立つことができ、なおかつ安定した職業として、医療の道に進む決断をしました。医療に関係する職業はたくさんありますが、選んだのは、細胞を顕微鏡で観察し、がんを見抜く臨床検査技師です。細胞たちが変化し、さまざまに形を変えていく様子が、とても面白く、また子どもの頃の特技ともつながりました。細胞の真の姿を見抜くには、幅広い知識と経験が必要ですが、それだけにやりがいは大きいのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

地域基幹病院(大学病院、公立病院、ほか) 臨床検査技師

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矢野 恵子 先生がいらっしゃる
関西医療大学に関心を持ったら

 関西医療大学では「看護師」「保健師」「助産師」「理学療法士」「臨床検査技師」「はり師・きゅう師」「柔道整復師」の国家試験合格をめざし、2学部5学科の学生が同じキャンパスで学んでいます。学科の枠を超えた交流を通して、異なる職種・業種への理解が深まり、チーム医療に携わる者としての素地が培われます。2018年4月には、国内外で幅広く活躍できる作業療法士をめざす「作業療法学科」を開設。次代の医療を見つめ、進化を続ける本学なら、あなたが思い描く未来をきっとカタチにできるはずです。

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