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講義No.08870

ストレス社会に求められるポジティブ心理学:エゴレジリエンスについて

肯定的な感情に焦点を当てる

 心理学では長い間、うつや気持ちが暗くなる傾向に焦点が当てられていましたが、2005年ごろから、どうしたらそのような心理状態にならずに済むかという予防心理学という考え方が広がってきました。これは、暗い気持ちや病んだ時の心理ではなく、肯定的な気持ちや時を忘れて楽しんでいる時の心理や幸福感について考える研究です。すなわちどのようにすれば気持ちを切り替えて前向きに生活できるかに焦点を当てた研究で「ポジティブ心理学」と命名されています。今までの心理学ではあまり光が当たってこなかった領域です。この「ポジティブ心理学」の1つに「エゴレジリエンス」があります。

ストレスを上手に調整する力がエゴレジリエンス

 エゴレジリエンスとはストレス状況にある時に「自分を調整する力」のことです。エゴレジリエンスの高い人はストレスが高い期末試験の時には頑張れますし、終わった時には自分を解放してリラックスすることが上手です。例えば、期末テストをがんばった後、次のテストに向けて勉強をする人はごく少数で、多くは遊びに行ってストレスを解消します。そのスイッチが入れられる人はストレスに打ち勝つことができます。エゴレジリエンスの高い人は、上手に自分を調整するスイッチ力が高いと考えられています。

ポジティブな心理を育てストレス社会を生きる

 エゴレジリエンスの力は、もともと人間に備わっていると言われていますが、小さい時から「あなたはダメな子だ」と否定されて育ち、本来の自分が形成できなかった人はその力が弱いと考えられています。しかしそのような人でも、自分を見直し、自分の弱さに気づければエゴレジリエンスの力は育てられると考えられます。
 エゴレジリエンスの研究が行われるようになったのは、現代社会のストレスの多さがその背景にあります。うつ傾向の人が多い現代社会だからこそ、ポジティブ心理学の必要性が高まっています。

「エゴレジリエンス」でメゲない自分を作る

夢ナビライブ2018 東京会場

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この学問が向いているかも 心理学、発達心理学

目白大学
人間学部 心理カウンセリング学科 教授
小野寺 敦子 先生

メッセージ

 高校生の時期は、発達心理学でいうと「青年期」にあたります。この時期の課題は「自分とは何か」を考え、アイデンティティを形成することです。ぜひ、高校生の時期に自分が好きだと思えることを見つけて、その勉強を深めてください。また、現代はストレス社会です。その社会を生き抜くために、エゴレジリエンスを身につけて前向きに生きていってほしいと思います。心理学はきっとあなたの人生のパートナーになって困った時にあなたを助けてくれるはずです。

先生の学問へのきっかけ

 教師になることをめざして教育学を学んでいました。しかし最初の論文は、娘から見てどのような父親が魅力的かという内容でした。当時は父親像を研究する人は少なく、論文は新聞にも取り上げられて注目されました。そこから心理学の道へと路線を変更しました。
 その後、母親となり、今度は親であるということが自分自身にどのように影響を与えるのかに関心を抱き、博士論文は親意識の形成をテーマに選びました。このように、自分の人生を研究対象にしているので、心理学は「人生の伴走者」となっています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

公認心理師/スクールカウンセラー/発達障がい児(者)の支援/公務員/子ども関連の一般職

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小野寺 敦子 先生がいらっしゃる
目白大学に関心を持ったら

 育てて送り出す―。本学はこの社会的使命を掲げ、多様に変化する現代社会を生き抜く人材育成を行っています。目白大学は平成6(1994)年の創設以来、社会の幅広い学究的要請に応える学問探求の場を提供しつつ、学部学科を増設し発展してきました。文系5学部を新宿キャンパス、医療・看護系の2学部を岩槻キャンパスに設置し、あわせて7学部16学科に約5,700余名が学んでいます。いずれのキャンパスも、豊かな緑と充実した施設設備で教育環境を整え、ひたむきな向学心と若い感性を育んでいます。

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