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講義No.08628

過酷な宇宙空間でも壊れない宇宙機を作るには?

人工衛星の担うミッションはさまざま

 地球の周回軌道上には、多数の人工衛星が存在しています。通信やネットワーク形成、地球の観測、宇宙観測、最近計画されているものではデブリ(宇宙ゴミ)の回収など、人工衛星の担うミッションには、さまざまなものがあります。新しい人工衛星を設計する際には、それが宇宙でどのようなミッションを行うのかをふまえ、その目的に応じた大きさや構造、発電機器、部品などを選ぶ必要があります。

真空、低温、高温、そして放射線に耐えるために

 地上から高度約400キロ~36,000キロ上空にまで打ち上げられる人工衛星には、真空環境、極端な低温環境、時に太陽にさらされ続ける際の高温環境など、過酷な環境に耐えながら正常に動作できるような設計が求められます。設計段階でのコンピュータ上でのシミュレーションや、「スペースチャンバー」と呼ばれる実験装置を用いた熱環境試験(真空環境・熱環境を模擬)は不可欠です。電磁石と地球の磁場を利用して姿勢制御を行う「磁気トルカ」の設計や、通信環境を確保するためのアンテナの設計、発電に必要な太陽光パネルの設計、太陽風が起きた際の宇宙放射線にも耐えられる基板の工夫など、考慮しなければならない要素は数多くあります。
 また、地球の周回軌道からさらに外、火星など別の惑星に向かう惑星探査機には、さらに過酷な環境にも耐えうる設計が求められます。宇宙空間では、人工衛星の部品が壊れても修理することは不可能なので、使用する部品はある程度ローテクなものでも、より信頼性の高いものが選ばれることが多々あります。

注目を集める、小型で安価な人工衛星

 最近では、大学や研究機関などが設計する小型で低コストな人工衛星が注目を集めています。こうした小型の人工衛星は、ほかの人工衛星や探査機とロケットを相乗りするなどして打ち上げられ、それぞれが目的とするミッションを果たしています。あなたの設計する人工衛星が、いつの日か、周回軌道上で地球を見守る日が来るかもしれません。

夢ナビライブ2017 仙台会場

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衛星開発に必要なものは?

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この学問が向いているかも 航空宇宙工学

帝京大学
理工学部 航空宇宙工学科 准教授
河村 政昭 先生

メッセージ

 私たちの研究室では、地球の周回軌道上にある超小型人工衛星の開発や、よりチャレンジングなミッションとしての惑星探査機開発など、宇宙開発に関するさまざまな研究に取り組んでいます。学生には、こうしたやりがいのある研究プロジェクトを通じて、もの作りの能力を身につけたり、コミュニケーション力を養ったりしてもらいたいと考えています。
 宇宙が好き、飛行機も好き、もの作りが好き、チャレンジ精神が旺盛という人は、ぜひ一緒に研究しましょう。

先生の学問へのきっかけ

 宇宙開発について興味を持ったのは、毛利衛さんが宇宙飛行士としてスペースシャトルに搭乗し、宇宙でミッションを果たしているのをテレビで見たのがきっかけでした。大学では当初、建築や地球環境について学んでいたのですが、3年生の時に受けた宇宙開発関連の講義がきっかけで「やはり航空宇宙工学の研究をしたい」と思い直し、今の研究の道に進んだのです。
 現在、研究室の学生とともに、小型の人工衛星や、火星探査機、大気圏突入時の熱防御システムなど、宇宙開発に関するさまざまな研究に取り組んでいます。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

宇宙開発設計製作/航空事業設計/航空事業運行管理/航空事業整備/鉄道業総合職/タービンメーカー設計/医療機器メーカー研究開発/家電メーカー研究開発/重工業メンテナンス設計

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河村 政昭 先生がいらっしゃる
帝京大学に関心を持ったら

 帝京大学 宇都宮キャンパスは栃木県宇都宮市の北西部の高台にあるキャンパスで、理工学部の4学科(機械・精密システム工学科、航空宇宙工学科、情報電子工学科、バイオサイエンス学科)をはじめとして、医療技術学部柔道整復学科、経済学部地域経済学科が開設され現在は文系・医療系・理工系を擁するミニ総合キャンパスとなっております。それぞれの学問領域で交流を図りながら各分野のスペシャリストとして、将来、さまざまな分野の核として、地域に貢献できる人材を育成します。

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