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講義No.08512

自分の肌に合った化粧品を見つけるには?

表皮の生まれ変わりには1カ月が必要

 皮膚は表皮とその下にある真皮で構成されています。表皮の表面は食品用ラップほどの薄さの角層でできていて、古くなると剥がれて新しいものと替わります。しかし、加齢により肌の代謝が落ちると古い角層が一部残って新しい角層と重なった状態となり、皮膚の透明感がなくなります。一方、表皮が乾燥した状態が続くと真皮のコラーゲンやヒアルロン酸が失われ、シワの原因になります。表皮の細胞が新しいものと入れ替わるには1カ月ほどかかります。

500ダルトンを巡る攻防

 皮膚には「500ダルトンルール」と呼ばれる法則があり、分子量500以下の化合物しか表皮を通り抜けません。例えば、ヒアルロン酸の分子量は100万以上と大きく、いくら肌に塗っても真皮に補充はできないのです。そのため化粧品メーカーや製薬会社など、さまざまな分野の企業が分子量の大きい化合物を皮膚内に届かせる研究を行っています。また皮膚表面は油で覆われているので、水溶性より脂溶性の物質の方が浸透力があります。身近なものではビタミンCは水溶性、ビタミンAは脂溶性のため、ビタミンAの方が肌にしみ込みやすいのです。

「化粧品」と「医薬部外品」の違い

 近年、肌への効果をうたう化粧品が数多く製造されていますが、厳密に言うと「化粧品」では「美白」「薬用」といった直接的な効果を明示できないため、有効成分の入ったものは「医薬部外品」として販売されています。医薬部外品は体に作用のある成分が含まれていますから、用法・用量を守らないと薬と同様に副作用の危険性があります。また化粧品も医薬部外品も全成分表示が義務付けられており、配合量が多いものから順に記載されています。
 一般的に使い心地がいいとされる化粧品にはシリコン系の成分が入っていますし、粘度のあるグリセリンはしっとり系の化粧品には多めに入っています。パッケージのうたい文句より全成分表示をチェックすることが、自分に合った化粧品を見つける近道なのです。

夢ナビライブ2019 仙台会場

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この学問が向いているかも 皮膚生理学、薬学

城西大学
薬学部 薬科学科 教授
徳留 嘉寛 先生

メッセージ

 医療や医薬品の目的は「効果」がベースですが、化粧品のベースは「感覚に訴える力」です。例えば、新しい口紅を1本手に入れただけで、その人の気持ちが明るく、楽しいものに変わるのです。これはほかのどんなものにもない、夢のあるものづくりですし、化粧品だからこそ見える世界があります。また化合物がどう肌に影響を与えるかなど、薬学では学ぶことがすべて人間の体に結びついているところも、理学や工学にはない魅力だと言えます。人を幸せにする学問に興味があったら、ぜひ志してください。

先生の学問へのきっかけ

 高校生の頃、テレビで延命治療の番組を見て医療のすごさを痛感し、医療系の学問を学ぼうと決意し、薬学部に進学しました。
 幅広くさまざまな事柄を扱う薬学は非常に面白い分野でしたが、職業として薬剤師になるのは少し違うと感じていました。また、薬学部出身者の多い製薬会社より、ほかの業界の方が面白そうだなと考えて、化粧品メーカーに就職しました。理学や工学、農学、教育学とさまざまな分野の出身の人たちが集まっており、大いに刺激をうけました。そして、美白系化粧品などの開発に携わった後、大学の教員になりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

化粧品会社研究員/製薬会社研究員

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徳留 嘉寛 先生がいらっしゃる
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 城西大学は、文系・理系・医歯薬系の5学部8学科で構成された「国際性」・「専門性」を学べる総合大学です。
 建学の精神「学問による人間形成」に基づき、「社会が発展するために必要とされる人材を育成することによって、人類の福祉に貢献すること」を大学の理念として発展してきました。この理念は今も受け継がれ、広い知識と深い専門性を学ぶことを通して、国際社会で活躍できる「真のグローバル人材」を育成します。城西大学は、頑張るキミを応援します!

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