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講義No.08417

企業の評価は経済面だけじゃない! いま注目される環境会計とは?

環境や社会問題の対策にかかるコストと効果

 企業におけるお金の流れを見ていくのが「会計」です。会計はそもそも利益がどれぐらい上がっているかなど、経済面をとらえています。しかし近年は「トリプルボトムライン」と呼ばれる経済・環境・社会の3つの要素を基軸として企業活動を評価することが求められてきています。
 これは環境や社会問題の対策にかかった費用や、取り組むことで得られた効果も数値化し、適正に評価しようというものです。主に「環境会計」と呼ばれますが、「環境社会会計」や、持続可能(サステイナブル)な社会をめざす意味で「サステイナブル会計」などと呼ばれることもあります。

経済効果や企業価値の向上にもつながる

 例えば企業が、費用をかけて二酸化炭素(CO2)を減らす対策に取り組んだのなら、財務情報にもそのコストと効果を適切に取り込んでいこう、というのが「環境財務会計」です。これまでは社会や環境といったものは企業外のものとされてきましたが、必要に応じて内部に取り込んで適切な評価をしていくことが求められているのです。
 一方で、環境や社会問題への取り組みにはお金がかかる印象を持っている人も少なくありません。しかし中長期的に見れば、エネルギー関連費が削減できるといった経済効果や、企業価値の向上につながるのは間違いありません。環境を保全し、資源の枯渇を防ぐ意味でも将来的な利益を守ることになるのです。

現在進行形の学問!

 国際的に見ても、環境会計の重要度は増しています。国内でも大企業ではすでに多くが環境会計に取り組み報告していますが、中小企業にはまだ十分に浸透していません。しかし持続可能な社会を作っていくためにも、企業における環境会計は必要不可欠で、環境報告やサステナビリティ報告を適切にとらえて考察・分析できる人材はますますニーズが高まっていくでしょう。学問的にはまさに現在進行形であり、自分で研究の道を切り開いていく面白さもあります。

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この学問が向いているかも 環境会計学

専修大学
商学部 会計学科 教授
植田 敦紀 先生

メッセージ

 大学の勉強では、自分が身につけた知識をもとに実態を把握し、自分の思考プロセスで課題をどうとらえていくかが問われます。言われるがままに勉強をするのではなく「これでいいのだろうか」「より良くするためにはどうしたらいいのか」という主体性とパワーを持って、研究に励んでもらいたいと思います。
 環境会計についての重要性は年々増していますが、まだまだ完成されていない学問分野です。やりがいは大きいと思いますので、自分で新しい道を切り開いていくぐらいの気持ちで、ぜひ挑戦してみてください。

先生の学問へのきっかけ

 大学を卒業した後、証券会社に就職し、結婚、出産という道を歩みながら、できる範囲で仕事と子育てを両立させてきましたが、「環境会計」という言葉と出合ったのは1999年のことでした。1999年は「環境会計元年」とも呼ばれ、環境省が初めて「環境会計」についてガイドラインを作った年です。
 「環境会計」に興味を持ち、専門の教授がいる大学院に入って勉強を始めました。それ以来、仕事として見識を深めてきた「財務会計」と、新しく学び取った「環境会計」を合わせて独自の「環境財務会計」を確立させてきました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

金融機関商品開発/海運会社安全管理/官公庁生活環境事業/大学院環境理工学創造

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植田 敦紀 先生がいらっしゃる
専修大学に関心を持ったら

 専修大学は、1880年(明治13年)に経済科と法律科からなる専修学校として創立されました。「経済科」は日本初の、また「法律科」は私学で初の高等教育機関でした。2019年に創立140年を迎える、日本でも屈指の伝統を持つ大学です。社会科学、人文科学、総合科学、の3系統、8学部20学科からなる社会人文系総合大学として、「自ら問題を見つけ主体的に解決する知力」と「人間力」、「倫理観」を持った人材を育成しています。まずはオープンキャンパスの大学紹介や模擬授業に参加して、大学の雰囲気を体感してみてください。

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