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講義No.08286

画像診断機器の進歩と共に高まる「診療放射線技師」のニーズ

がんは見つけやすくなっている

 コンピュータの発展により画像診断機器も高性能化し、精密な画像が撮れるようになりました。PET(陽電子放射断層撮影)であれば5ミリほどのがんを発見できます。近年ライフスタイルの欧米化により乳がんや子宮頸がんにかかる人が増加しているのですが、女性特有のがんの発見に使われるマンモグラフィーや超音波検査技術も向上しています。乳がんは好発年齢が低く、また進行速度が速いものもあり、転移しやすいという特徴があり、マンモグラフィーと超音波検査の両方を行える国家資格である診療放射線技師のニーズが高まっています。また、がん以外の病気、例えば認知症などもそれに特化したソフトウエアが開発されて診断に役立っており、現段階の脳の体積がどのくらいで1年後に何パーセント落ちるかを予測できるようになっています。

がん検診受診率が上がらない理由

 がんを早期発見するには、がん検診の受診率を上げることが肝要です。そこで検診受診率50パーセントをめざし、2006年にがん対策基本法が成立したのですが、病気になるまで病院に行かないという日本人の国民性があり、なかなか受診率が上がりません。乳がんにしてもピンクリボンキャンペーンなどが行われているのですが、まず視触診への抵抗感が拭いきれていないのです。そのため診療放射線技師の中でも、特に女性技師の養成が急務とされています。

高まる診療放射線技師の重要性

 画像診断機器の高性能化は単に画像が精密化しただけではなく、今まで撮影できなかった部位が撮影できるようになりました。必然的に画像の枚数も膨大になり、チェックに要する時間が確実に増えています。その負担を減らすために、人工知能による読影補助が模索されていますが、いずれにしても最終的には人の目による確認が必要です。
 診断自体は医師が行いますが、事前に異常の洗い出しを行うのは診療放射線技師です。ですから、診療放射線技師は常に読影スキルを磨き、新技術に適応していく必要があるのです。

参考資料
1:画像1
2:画像2

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この学問が向いているかも 医用画像情報学、保健学、放射線技術学

新潟医療福祉大学
医療技術学部 診療放射線学科 教授
児玉 直樹 先生

先生の著書
メッセージ

 病気の診断をし、治療方針を患者さんに提示するのは医師ですが、最初に病気を発見するのは「画像」であることが多いのです。検査してみなければ、どこに病気があるのか確定できません。したがって画像を扱う「診療放射線技師」の存在が重要であり、病気の早期発見に寄与できることにやりがいを感じるはずです。
 求められるのは医療とコンピュータ両方のスキルで、情報や工学系出身の人にも活躍のチャンスがあります。今や電子カルテを筆頭に病院内の情報化が進められており、データや情報の扱いに慣れた診療放射線技師は重宝されるでしょう。

先生の学問へのきっかけ

 大学に進学した当初は「診療放射線技師」という仕事にあまり興味が持てませんでした。それでもなんとか卒業し、改めて大学院で工学系を学び直すことにしました。その学費を捻出するため、診療放射線技師の資格を使い、神経内科のクリニックでアルバイトを始めたのです。
 当時はまだ認知症についてよく知られておらず、クリニックで患者さんやその家族と接するうち、脳の画像診断に興味を持ち勉強し始めました。そのままどっぷり浸かって今に至っていることを考えると、不思議な縁に恵まれたと感じています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

病院やクリニックなどの医療機関/健診センター/医療機器開発企業での開発職・アプリケーション職/放射線関連企業での研究員職/原子力規制庁などの行政職

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児玉 直樹 先生がいらっしゃる
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 6学部13学科すべての学科で国家資格をはじめとした専門資格の取得に対応したカリキュラムを配置しています。また、看護・医療・リハビリ・栄養・スポーツ・福祉の総合大学である利点を生かし、他学科の学生がチームを形成して学ぶ「連携教育」を導入し、関連職種への理解やコミュニケーション技法を身につけることで実践的な「チーム医療」を学びます。さらに、【スポーツ×リハビリ】【看護×福祉】など、学科コラボによる学びで、幅広い知識を修得します。

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