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講義No.08214

考古学と歴史学の違いとは? ~「モノ」の変化から歴史を探る考古学~

「モノ」は事実を伝えてくれる

 一般的な歴史学では古文書など文字で記された史料を読み解いて、歴史を明らかにするのが基本です。それに対して考古学は、遺跡から発掘された石器や土器、建物跡などの「モノ」を手掛かりに、過去の人間の営みを明らかにしていきます。手法が違うので、歴史学と考古学では明らかになる歴史の側面も異なるのは当然です。
 例えば文献は人間が書き記したものであるため、虚偽の内容が含まれる可能性がありますが、モノは過去の人間が遺した紛れもない事実と考えられます。考古学では、できるだけ客観的な根拠をもとに研究を進めていきます。

実は理系的な学問

 考古学の基本になる研究方法が「型式学」と「層位学」です。型式学はモノの形や装飾が時間の経過によって変化することに着目し、配列を考えていく手法です。例としてよく用いられるのが、「ミッキーマウス」の顔や体が時代によって変化していく様子で、目や耳など特定の部位(属性)に着目して変化の時期やその理由を考えます。これと同じ手法で土器の変化もとらえていけるのです。
 一方、「層位学」では、通常は下の地層ほど古く、上の地層ほど新しい、という原理から、発掘資料の年代を考えていきます。年代の特定には科学的な分析方法を用いることも多く、考古学は自然科学とも関連する理系的な学問なのです。

文字に残されなかった歴史を発見

 文字がなかった時代の人類の営みはモノから明らかにするしかなく、考古学の果たす役割は大きいと言えます。一方で古代に限ったものではなく、戦国時代の城跡の発掘や、近代の戦争遺跡を解き明かすのも考古学です。豊富に文献が残る時代であっても別の側面から歴史を検証していく意義が考古学にはあります。
 また、文字として残されたものには、その時代に重要視された事柄が多くなるなど、どうしても書き手の意図や主観が含まれてしまうことは避けられません。一方、モノを検証する考古学からは、文字としては記されなかった庶民の生活の様子がわかることもあるのです。

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この学問が向いているかも 考古学

専修大学
文学部 歴史学科 教授
高久 健二 先生

メッセージ

 高校生のうちに、自分が打ち込みたいと思うものを見つけられるかどうかが、その後の進路の決め手になります。家族や先生など周囲の人から意見をもらうことも多いでしょうが、自分なりによく考えることが大切です。
 例えば考古学は、遺跡の発掘などフィールドに出て研究を行う機会が多くあります。発掘は共同作業が中心で、リーダーシップなど社会人として役に立つスキルが自然と身につくことでしょう。就職のことなど目先の利害関係にとらわれず、純粋に自分のやりたいことが学べる場所を大学で探してほしいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 「考古ボーイ」という言葉を知っていますか? 遺跡に落ちている土器を拾い集めるのが大好きな男の子のことです。私はまさにこの「考古ボーイ」で、小学生の頃から、遺跡の発掘に興味を持っていました。そして、すでに高校生のときには、教育委員会が主催する遺跡の発掘調査に自ら志願して参加していました。大人に混じって発掘の方法を学び、どんどんのめり込んでいったのです。
 一般的には文系に分類されがちな考古学ですが、実はとても理系的な学問です。発掘調査は日々、発見の連続で、フィールドに出て学ぶ楽しさは格別です。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

博物館学芸員/行政教育委員会文化財担当者

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高久 健二 先生がいらっしゃる
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 専修大学は、1880年(明治13年)に経済科と法律科からなる専修学校として創立されました。「経済科」は日本初の、また「法律科」は私学で初の高等教育機関でした。2019年に創立140年を迎える、日本でも屈指の伝統を持つ大学です。社会科学、人文科学、総合科学、の3系統、8学部20学科からなる社会人文系総合大学として、「自ら問題を見つけ主体的に解決する知力」と「人間力」、「倫理観」を持った人材を育成しています。まずはオープンキャンパスの大学紹介や模擬授業に参加して、大学の雰囲気を体感してみてください。

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