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講義No.08172

AI(人工知能)の進歩には、人間理解がカギになる!

人とAIは、どうしたら協調できる?

 グーグル社が開発した囲碁AI(人工知能)の「AlphaGo(アルファ碁)」が人間のトップ棋士を下したり、自動運転の自動車が現実のものとなりつつあるなど、AIが注目を集めています。そこでテーマとなるのが、「人とAIとの協調」です。人とAIが協調できるかを考える場合、まず理解すべきは人間同士のコミュニケーションの特徴です。目の前の人が「ありがとう」と言いながら横柄な態度をとっていると、「本当は自分に感謝してくれていない」と感じます。実は、コミュニケーションにおいて、言葉によって伝わる情報(言語的な要素)はわずか2割程度で、残りの8割の情報は動作や表情、雰囲気など(非言語的な要素)によって伝わっているのです。

「非言語的な要素」をいかにAIに取り込むか?

 現在のAIは2割の「言語的な要素」に頼っているのが現実です。そこで「非言語的な要素」である8割のデータをどうやって集め、それをいかにしてAIの判断材料とさせるかが検討されています。
 例えば、教員と学生の間のコミュニケーションでデータを取るケースを見てみましょう。どれだけ授業を理解しているかを判断する材料となるのは「うなずき」の動作です。授業中、学生にスマートフォンを首からかけてもらい、うなずく動作を測定します。うなずきの速さや頻度などを周波数で解析することによって、コミュニケーションの質を判断する材料にします。

状況差が大きい人間の動作

 しかし、人対人のコミュニケーションを分析していて問題となるのは、動作には状況による差が大きいということです。例えば、挨拶をする場合、目上の人には、頭をより深く下げます。相手の立場に応じて動作が変化しています。また、その時の体調などによっても、動作は変わります。つまり、非言語的なコミュニケーションは、状況に応じて変化するので、AIの可能性を追究するには、もっと人間について理解する必要があるのです。

夢ナビライブ2019 東京会場

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この学問が向いているかも 知覚情報処理学、知能システム科学

金沢工業大学
工学部 情報工学科 教授
山本 知仁 先生

メッセージ

 AI(人工知能)がブームになり、私たちの研究分野には多くの人材が集まってきています。
 人間の感情は複雑であり、それをどうAIに反映していくかはまだ研究途上にあるので、「情報工学」の基礎を学んだあとは、どんどん時代に即応した研究を積み上げていくことが必要です。AIの分野は、情報や技術の更新のペースが早く、まさに「生きた研究」です。その成果はアプリの開発などに応用されていて、新しい視点も求められます。ぜひ、若い感性でAIの未来を一緒に考えてみませんか?

先生の学問へのきっかけ

 今の専門分野に興味を持ったきっかけは、学生の頃、映画などでロボットと人が話したり、コミュニケーションをとったりする場面を見たことでした。こんなことが現実の世界でもできたらいいなと思い、人工知能やドラえもん、鉄腕アトムのようなロボットを作るにはどうすればいいかに興味がわいてきたのです。また、人と人とのコミュニケーションは、なぜ成立するかということにも興味があり、そのメカニズムを解明したいとも思いました。それは、人と機械やコンピュータとのやり取りをスムーズにすることにもつながると気づいたのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

情報システム会社システムエンジニア/電機メーカーシステムエンジニア/プラント開発会社システムエンジニア/機械メーカーシステムエンジニア/通信サービス会社システムエンジニア

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山本 知仁 先生がいらっしゃる
金沢工業大学に関心を持ったら

 金沢工業大学では、講義等で「知識を取り込み」、それを仲間との実験・演習の中で「思考・推論」し、組み替え結びつけることで「新たな知識を創造」し、その成果を「発表・表現・伝達」する独自の学習プロセスを全科目で導入しています。さらに高度な研究環境の中で産学協同による教育研究を実践するとともに、夢考房など知識の応用力を高める多彩なフィールドを実現することで、獲得した知識を知恵(応用力)に転換できる「自ら考え行動する技術者」を育成しています。

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