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講義No.07799

「英語」はどんどん変化している!?

英語の歴史をひもといてみよう

 イギリスにおける英語史は、5世紀にアングル人やサクソン人、ジュート人がヨーロッパ大陸から移住したことに始まります。彼らの言語は元をたどれば同じでしたが、住んでいた地域により若干の違いがありました。
 その後、デーン人の侵入やフランスのノルマンディー公でイングランドを征服したウィリアム1世がイギリス王となったことで、さまざまな言語の影響を受けました。ロンドン周辺で「ブット」と発音されていた「but」が、フランス風に「バット」と発音されるようになったのも、ウィリアム1世が即位した11世紀以降、フランス語が公用語になったためです。さらに産業革命により生まれた貧富の差が、いわゆる階級方言のベースとなりました。

方言が歴史を知るヒントになる

 現在、イギリス各地で話されている方言を分析すると、そうした歴史的背景をうかがい知ることができます。同じウェールズ地方でも街の歴史により方言が異なり、例えば産業革命以降、石炭の積み出し港として発達したカーディフでは早い段階からロンドン風の英語が使われていました。しかしカーディフから北へわずか10kmのポントスランブライスで使われている言葉には、もともとウェールズで使われていたケルト語の名残が見受けられます。つまり、産業革命の影響があまりなかったのではと考えられるわけです。

英語はどんどん簡単になる?

 今や英語は世界中に広まり、それぞれ独自の発達を遂げています。確実に言えるのは、言語は使われれば使われるほど「単純化する」、ということです。例えばアメリカでも19世紀に辞書が作られる際、「colour」のuを省略し「color」にするといったスペルの簡略化が行われました。
 文法や発音ももちろん変化しますが、注意すべき点は、慣用的ルールはほとんど変わらないということです。例えば国や地域により母音の違いはよく見られますが、子音にはある種の共通性があり変化しにくいのです。

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この学問が向いているかも 英語音声学、音韻論

専修大学
文学部 英語英米文学科 教授
三浦 弘 先生

メッセージ

 「英語音声学」は、日本では比較的マイナーな分野です。しかし発音から歴史や文化などさまざまなことがわかるのは面白く、たった1kmの距離が離れるだけでこんなにも言葉が変わるものかと、意外な発見をさせられる学問です。
 英語の発音に苦手意識のある人も多いでしょうが、そういう人は子音の違いを意識してください。辞書をひいた際は単語の意味だけでなく、発音記号も書き写すだけで、ずいぶん変わります。根気の必要な作業ですが、そうした小さな努力の積み重ねが実を結びます。

先生の学問へのきっかけ

 私が通っていた幼稚園では、英語教育が盛んでした。子どもながらに英語を話せるようになろうと懸命に頑張ったからなのか、中学で再び英語を習ったときはすぐ得意科目になりました。
 その後、大学では英米文学を学び、卒業後は英語教師として高校の教壇に立ちました。しかしオードリー・ヘップバーン主演の映画『マイ・フェア・レディ』を見て、言語学者が花売り娘を淑女へと教育していく姿に感銘を受け、教師をやめてロンドン大学で音声学を学ぶことにしたのです。

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三浦 弘 先生がいらっしゃる
専修大学に関心を持ったら

 専修大学は、1880年(明治13年)に経済科と法律科からなる専修学校として創立されました。「経済科」は日本初の、また「法律科」は私学で初の高等教育機関でした。2019年に創立140年を迎える、日本でも屈指の伝統を持つ大学です。社会科学、人文科学、総合科学、の3系統、8学部20学科からなる社会人文系総合大学として、「自ら問題を見つけ主体的に解決する知力」と「人間力」、「倫理観」を持った人材を育成しています。まずはオープンキャンパスの大学紹介や模擬授業に参加して、大学の雰囲気を体感してみてください。

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