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講義No.07288

「ビッグデータ解析」と「モノのインターネット」が社会を変える

活用が始まったばかりの「ビッグデータ」

 インターネットの普及により、自然界や企業活動、放送・通信、社会インフラの状況がデータとしてどんどん蓄積されています。これがいわゆる「ビッグデータ」で、例えば視聴者の傾向を分析して好みにフォーカスした番組を作ることや、機械の外部温度を測ることで内部の部品が壊れる時期を予測するといったことに使われています。しかし、数理的な技術と、何に使えるのかというビジネス的な側面が密接に連携しておらず、まだまだビッグデータの利活用はさまざまな可能性を秘めている段階です。

あらゆるモノがネットワークにつながる

 そんな中、生まれたのが「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」という発想で、あらゆるモノをネットワークにつなぐという発想です。例えばショベルカーや飛行機のエンジンなどにもセンサーを付け、これらから送られたデータをもとに、どういう使い方をされているかを分析し、修理の準備をしておくなどの対策をしているのです。一つの製品、一つの会社だけを考えると、決して大きな収益にはつながらないのですが、他社や部品事業、物流事業などとの連携を考えると、業界を変えてしまう潜在力があります。

国際競争を勝ち抜くために

 IoTの考え方がさらに進めば多様な要求に即した製品がすぐに作られるようになり、無駄な在庫を抱えるリスクも減ります。さらにそのデータが業種やメーカーの垣根を越えることで、ニーズを先取りしたメーカーや国が拡大・発展する機会を手にすることができます。
 日本では自社の系列を失うリスクを恐れ、全体をつなぐという考え方が弱く、こうしたことに積極的に取り組んできませんでした。しかし今やアメリカは「インダストリアル・インターネット」、ドイツは「インダストリー4.0」という形で、産業・製造業の再構築を目的とする戦略を掲げています。今後はいかにして大量、多様なデータを共有して大きなビジネスに発展させられるかが、国家間の競争を勝ち抜くカギになるでしょう。

夢ナビライブ2019 東京会場

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この学問が向いているかも システム数理学

工学院大学
情報学部 システム数理学科 教授
三木 良雄 先生

メッセージ

 今の若者を見ていると、とてもマジメな印象を受けます。しかし自分自身に暗黙のルールを課し、チャレンジ精神に欠ける気もします。これは長年、人から言われたことをすればいいという考えがまん延してしまっているせいでもあるのでしょうが、これからの時代はそうはいきません。
 自分たちがどんどん新しいものをクリエイトしていかないと、取り残されてしまいます。学んだ知識を使い無限の可能性にチャレンジし、ぜひ世の中を変えてください。

先生の学問へのきっかけ

 子どもの頃から新しい技術に興味がありました。「自分が何かしなくても、機械が勝手にやってくれる」という思いがあったため、難しい内容を学ぶのも苦になりませんでした。その後も、制御工学や量子力学などを学びましたが、研究テーマとして選んだのが、「半導体のシミュレーション」でした。自前で計算機を作るところから始めたのが情報学との出会いです。大学卒業後は企業に30年近く勤めました。
 情報学は、今や産業の重要な部分になったと感じ、情報を応用することに意味があることを伝えたいと考えて研究の道へと戻ったのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

流通小売業のマーケティング/鉄道事業者の企画/機械製造業のIT部門/SI会社のSE/金融業のIT部門/アミューズメント機器の品証/ゲーム産業の企画

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三木 良雄 先生がいらっしゃる
工学院大学に関心を持ったら

 工学院大学は、2017年に創立130周年を迎えた、伝統のある大学です。2019年4月から、専門性を高めた知識を得られるように、先進工学部の「応用物理学科」と「機械理工学科」では各学科を2専攻に分け、きめ細かな学修ができる体制に変わりました。
 応用物理学科には応用物理の分野を究める「応用物理学専攻」と宇宙関連分野を学ぶ「宇宙理工学専攻」を、また機械理工学科には従来の機械の知識を学びながらグローバルな視点を養う「機械理工学専攻」とパイロットライセンスの取得をめざす「航空理工学専攻」を設置します。

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