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講義No.07242

かけがえのない農村や農地を守れ!

農村と農地が果たす大切な役割

 農地というと、米や野菜を栽培して社会に供給するための場所、というイメージを多くの人が持っていますが、実はそれだけが農地や農村の果たしている役割ではありません。例えば、台風や大雨で洪水が起こった時、農地があるとそこで一時的に水を受け止められるため、一気に下流に流れ出てしまうのを防ぐことができます。また、農村が持つ豊かな土と水は、急激な気温の変化を緩和したり、さまざまな植物や鳥、動物などからなる生態系を保全する役割を果たしています。人間が生活の中で出す生ゴミなどの有機物も、堆肥として農地に投入して処理することができます。

減少の一途をたどる日本の農地

 しかし、今の日本では、農地の面積が年を追うごとに少なくなっています。環境保護などのため、山を切り崩して新しい土地を造成することが難しくなった現在、国内には新たに使える土地自体があまり残されておらず、それを宅地や商業用地、工業用地、そして農地とで取り合っている状態なのです。また、農業は採算性が決して高くないため、働き手の人口も減り続けており、優れた農業技術の多くも、受け継がれることなく廃れはじめています。一度使われなくなってしまった農地を再び農業に活用することは難しく、農村を取り巻く生態系も、その環境を壊されてしまったら、元に戻すことは非常に困難です。

農村や農地を守るために必要なこと

 日本の農村と農地を維持していくためには、今まで以上にさまざまな工夫が必要だと考えられています。例えば、太陽光や風力、小規模な水力などによる自然エネルギーの供給場所として農地の一部を用いることで、そこで得られる利益を農村の維持に活用するというアイデアもあります。
 しかし一番大切なのは、日本に暮らす人々に、もっと農村や農地について関心を持ってもらうことでしょう。私たちの社会を支えるためのかけがえのない存在であることを、一人でも多くの人に理解してもらう努力が必要なのです。

夢ナビライブ2019 東京会場

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この学問が向いているかも 環境工学

東京農業大学
地域環境科学部 生産環境工学科 准教授
中村 貴彦 先生

メッセージ

 日本の農業、農村、農地について、興味を持っているなら、ぜひ、東京農業大学に来てください。
 この大学では、日本の農業に関するいろいろなことを、幅広く、そして深く学ぶことができます。あなたが本学に学びに来て、社会に向けて羽ばたいてくれることで、日本の農業が新しい力を得て、今よりも元気になることを期待しています。

先生の学問へのきっかけ

 実家が八百屋さんで、幼い頃から農産物は身近なものでした。大学生の時、畜産廃水を処理し、メタン発酵でバイオマスエネルギーを生み出す技術に出会いました。大学院では、水質汚濁の一因である「アオコ」というプランクトンの移動について研究を行いました。生産環境工学科に所属してからは、より深く日本の農地や農村、水の問題に取り組んでいます。農村の疲弊の問題や低い食料自給率の問題などは身近な問題ですし、農学・工学・微生物学を学んできた背景から、「自然」と「農村」を環境工学的に元気にしたいと考えるようになりました。

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中村 貴彦 先生がいらっしゃる
東京農業大学に関心を持ったら

 東京農業大学は、地球上に生きるすべての動物・植物・微生物と向き合い、それらの未知なる可能性、人間との新たな関係を追究していく大学です。食料、環境、健康、バイオマスエネルギーをキーワードに、創立以来の教育理念「実学主義」の下、実際に役立つ学問を社会のため、地球のため、人類のために還元できる人材を養成しています。世田谷、厚木、オホーツクの3キャンパスに6学部23学科を有します。

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