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講義No.06211

太陽と地球のつながり:オーロラの不思議

天空の神秘・オーロラはなぜ光る?

 オーロラとは、「太陽風」と呼ばれる太陽から飛んでくるプラズマの流れが、地球の大気と衝突したときに生まれる現象です。プラズマは電気を帯びた粒子(電子やイオン)で、それが地球の磁場の勢力範囲に入り込むと、エネルギーが高くなり、大気中の酸素や窒素とぶつかることで発光します。酸素と反応すると赤色や緑色に、窒素と反応すると青色やピンク色に光ります。

オーロラが起きる条件は「大気、磁場」

 金星や火星では、磁場がないので、地球のような南北両極のオーロラは存在しません。また、磁場はあっても大気がない水星では、オーロラは見えません。磁場と大気のある木星や土星ではオーロラは見えますが、大気は水素が主成分なので、オーロラはピンク色です。オーロラが起きるためには、「大気」と「磁場」が必要なのです。
 オーロラを光らせる電子のエネルギーは、数百ボルトから数千ボルト以上にも達します。実はオーロラの活動が活発になると、私たちの生活に支障が出ることがあります。人工衛星が不具合を起こして、衛星放送や通信システムに障害が出たり、送電線に強い電流が流れて停電が起きたりするのです。被害を防ごうと、太陽の活動やオーロラの出現などを予測する「宇宙天気予報」の研究も進められています。

オーロラ観測から宇宙を知る

 2014年1月現在、1秒間に数百枚のオーロラを撮影することができる人間の目より何倍も高性能なカメラで、オーロラを観測する研究を進めています。オーロラは、カーテンのような形をしてゆらゆらと瞬いていますが、その中で目に見えない速さで複雑な動きをしていると考えられています。その動きを細かく調べることで、宇宙のプラズマの変化の様子がわかるのです。オーロラの形やその時間変化など、わからないことは数多く残されています。オーロラは、宇宙空間での太陽と地球のつながりの表れです。オーロラを観測する研究は、宇宙の現象を解明することでもあるのです。

夢ナビライブ2019 東京会場

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オーロラはどこで光っているのか

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オーロラはどうやって光る?

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地球の磁場の役割

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講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 宇宙プラズマ物理学、オーロラ物理学

名古屋大学
宇宙地球環境研究所/工学部 電気電子情報工学科  教授
三好 由純 先生

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メッセージ

 名古屋大学の太陽地球環境研究所では、宇宙科学が専門の教員と、理学研究科と工学研究科の大学院生、工学部4年生が、太陽と地球のさまざまな現象を調べています。私が特に力を入れているのはジオスペース観測用のERG(エルグ)という新しい人工衛星プロジェクトの推進と、宇宙天気研究、そしてオーロラの観測です。宇宙やオーロラ、プラズマ、コンピュータシミュレーションなどに興味がある人は、ぜひ一緒に研究しましょう!

先生の学問へのきっかけ

 大学で地球物理学という分野を知り、地震学や気象学、宇宙空間物理学の勉強を始めました。ある講義で物理学の理論が示す規則性に従って、地球の周りの宇宙空間で多くのプラズマの波が存在している様子、そしてよくわかっていない現象も同時に観測されていることにとても興味をひかれました。宇宙空間物理学を続けたいと思い、大学院に進み、現在も研究を続けています。人工衛星のデータ解析やシミュレーションなど計算機を使うことが多いですが、アラスカやカナダにオーロラ観測にもでかけて、フィールドでオーロラの謎を追究しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

宇宙航空研究機構(JAXA)/自動車メーカ開発/電気系メーカ開発

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三好 由純 先生がいらっしゃる
名古屋大学に関心を持ったら

 名古屋大学は、研究と教育の創造的な活動を通じて、豊かな文化の構築と科学・技術の発展に貢献してきました。「創造的な研究によって真理を探究」することをめざします。また名古屋大学は、「勇気ある知識人」を育てることを理念としています。基礎技術を「ものづくり」に結実させ、そのための仕組みや制度である「ことづくり」を構想し、数々の世界的な学術と産業を生む「ひとづくり」に努める風土のもと、既存の権威にとらわれない自由・闊達で国際性に富んだ学風を特色としています。この学風の上に、未来を切り拓く人を育てます。

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