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講義No.05772

最新技術とアートの融合、大きく変わる歯科技工技術

大きく変わりつつある歯科技工の世界

 むし歯で削った部分にかぶせる「補てつ装置」や義歯を作る歯科技工の分野では、今技術の大変革が進行中です。従来は、徒弟制度の職人のようにその技を磨いた歯科技工士が全部を手作業で作っていましたが、現在はコンピュータの導入でかなりの部分が肩代わりされます。手順は次のようなものです。まず、患者さんの口の型をとり、それを撮影し、コンピュータに取り込みます。そして、コンピュータの画面上で、どういう歯にするか設計します。その三次元データをネットワークを通して機械に送り、チタンやジルコニアと呼ばれる白くて硬い材料などを削り出し、実際のものを作ります。

欠かせないアートの側面

 しかし、これだけで完成ではありません。削り出されたものはまだ単色で不自然です。表面に「ポーセレン」という磁器でも使われる材料を盛りつけ、人間が手で色をつける工程が欠かせません。本当の歯のように、少し線を入れたり色を差したりすることで、より自然に見え、周りの歯と違和感のない歯に仕上がるのです。
 これからの歯科技工技術は、このように最新技術と匠の技が融合したものになっていくと見られています。削る機械は高額ですが、チタンやジルコニアは金に比べると安いので、経済的でもあります。

まだまだ進む技術革新

 さらに、将来的にはかみ合わせを調整する機械もパソコン上で完全に再現できるだろうと考えられています。また、口の中を直接撮影する「口腔内カメラ」「口腔内スキャン」という技術も現在次々と改良、実用化されています。カメラで口をなぞるだけで、口の中のデータがコンピュータに取り込まれるシステムです。
 口腔内や義歯がデータ化されると、義歯が欠けた場合も作り直しやすい上に、データをパソコン上に保存しておけば、模型を保存する必要がなくなるのも利点です。
 こうした技術は、精度を上げれば上げるほどいいものができますが、時間とコストがかかるのが問題です。妥当な線はどこかを探りながら、実用化がめざされています。

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この学問が向いているかも 口腔保健工学、歯学

東京医科歯科大学
歯学部 口腔保健学科 口腔保健工学専攻 教授
鈴木 哲也 先生

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メッセージ

 歯科医療の一翼を担う歯科技工の世界は、今大きく変わろうとしています。3Dプリンタに代表されるようなコンピュータ技術の進歩により、虫歯のかぶせ物や義歯の多くの部分をコンピュータの力を借りて作ることができるようになっています。ただし、最後の過程には人間の匠の技が必要で、それにより本物そっくりに美しく仕上がります。これは、まさにコンピュータ技術と人間のアートが融合した新しい世界です。
 この分野で4年制なのは、東京医科歯科大学と広島大学だけです。ぜひ最新の技術を身につけるために本学に来てください。

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鈴木 哲也 先生がいらっしゃる
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 東京医科歯科大学は、医学・歯学・保健衛生・口腔保健からなる医系総合大学であり、高い倫理観を備えた医療人を養成します。社会の要請に応え得る医師、歯科医師、コ・メディカルスタッフの養成は勿論、世界の第一線で活躍し得る研究者、指導者の育成を目指しています。したがって、大学は勉強するところではなく、勉強する方法を自ら学び、自律するための場であるとの認識を学生諸君に徹底しています。

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