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講義No.05673

古代エジプトで脱臼治療? ~人類学から見る医療の在り方~

人と病気・ケガとの長い付き合い

 人類の歴史は病気・ケガとの闘いの歴史、と言ったら大げさでしょうか? しかし、いつの時代の人たちであっても、その生活にはさまざまな危険と背中合わせだったに違いありません。現代の私たちも例外ではありませんよね?
 現代の医療は近代以降、科学的な発見や技術の進歩を基礎として大きな飛躍を遂げています。ところで治療される側の「人」はどのくらい変わったのでしょう? 誰だって病気になれば早く治りたいと思うし、ケガだって初めからそんなものはしたくない、こうした気持ちは今の私たちも昔の人たちも同じでしょう。

「医療」はどのようにしてはじまったのか

 「人」を診るためには、「身体」の科学的な分析だけでなく、さまざまな社会の中で生活する「その人」自身を理解する必要があります。そのバランスが悪いと総合的に見て「よい医療」とは呼べません。
 時代をさかのぼれば、科学や技術は未熟なものになります。しかしその時代なりの「よい医療」の追求はあったはずです。古代エジプトの人々は4,000年ほど前の時代の「医療」の内容をパピルスに残してくれました。医学・医療については最先端の科学と技術をもって語られることが多いのですが、あえて神官文字で記録された黎明(れいめい)期の医療の姿を通して、現代の私たちが「人」をみる〔見る・視る・観る・診る〕ことについて考えてみることにも、大きな意味があると思います。

人の営みから学ぶ医療者の心得

 リハビリテーション医療においては病気や外傷そのものの治療のみならず、その患者の社会的な状況も加味した生活環境への配慮が必要になります。つまり医療に携わる人は医学的な知識だけでなく、生きている人の生活を含めた文化的な側面をも考慮し患者を診察・治療することが求められます。
 その意味において、自然科学、人文科学の別を問わず広い分野から現代の治療に生かせるヒントを得ることも、医療にとって非常に大切なことなのです。

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この学問が向いているかも 医学、人類学

北海道文教大学
人間科学部 こども発達学科 准教授
白幡 知尋 先生

メッセージ

 物事には、いろいろな「本当」があると思います。例えば病気やケガを診察するときも、科学的・医学的な根拠から治療法を導き出しても、患者の生活や人生を考えてどの治療をするのか、どこまでの治療をするのかなどのさじ加減が難しいところで、これが正解というものはありません。ですから、自分はこれだと思い込んでいるものでも、見る方向を変えてみると、違う形に見えるものだと思います。何事も、そういうちょっと普段とは違う見方、人とは違う見方をしてみると面白いと思います。

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 北海道文教大学は国際言語・健康栄養・理学療法・作業療法・看護・こども発達の2学部8学科からなり、「実学」「教養」「国際」「地域」という4つのキーワードを掲げた大学です。人と向き合う。人とふれあう。人を学ぶ。人を理解する。それは、あなた自身を磨き、深め、未来のあなたの価値を高めていくことです。時代が移り変わっても、よりよい世界をつくる基本は、人を思い、人に役立とうとする心と行動です。本学は「人」を真ん中に位置づけた学びをとおして、高度な専門知識や技術でけでなく、向上心に富んだ人間性を育成します。

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