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講義No.05379

ニホンモモンガを知り、地域おこしに役立てる

生態を知る

 動物行動学にとって、その動物がどのように環境に適応し、繁殖を行い生存し続けられるように行動しているのかは、基礎的な学問テーマです。
 数年前、鳥取県の芦津の森林に、絶滅危惧種のニホンモモンガが多く生息していることが確認されました。とても貴重な動物であり、保全のため、まずその生態が調査されました。夜行性であることなどは知られていましたが、もっと詳しく調べてみると興味深い生態が次々と明らかになってきました。

人間との共生

 ニホンモモンガは、巣の材料にスギの樹皮を使います。これは耐水性に優れ、冬眠しないニホンモモンガが雨や雪から身を守るために最適の材料であることがわかりました。またスギを食料としても活用しています。ニホンモモンガが生息している地域を調査すると、スギだけではなく周辺にブナやミズナラなどの自然林があることが判明しました。自然林にあるドングリなども食べているのです。この習性は林業と両立ができ、人間との共生が可能です。スギを植林するときに、自然林を少し残せばいいからです。

地元の地域おこし

 しかし植林作業は、一帯をまとめて一気に行う方が効率的です。ニホンモモンガのために自然林を一部残してもらうには、地域の人たちの協力が不可欠です。地元の人もこの森にこのような貴重な動物が住んでいることを知らなかったので、まずは動物とふれあってもらうことになりました。実際に接してみると、自然保護への意識が高まります。
 そして動物行動学の応用として、地域おこしへと発展させます。エコツーリズムを企画したり、地元の人が製作したニホンモモンガのTシャツや置物などのグッズを販売したりして、地域に経済的な効果をもたらします。さらにグッズを買った人からの声を地元の人に伝え、社会的なつながりの意識をもたらします。
 環境問題の改善のため、動物の生態を知り、地元の地域おこしにもなるというプロジェクトは、これからの動物行動学の新しい形です。

夢ナビライブ2019 東京会場

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この学問が向いているかも 動物行動学

公立鳥取環境大学
環境学部 環境学科 教授
小林 朋道 先生

先生の著書
メッセージ

 高校生のあなたに二つのことを伝えたいと思います。まず一つは、人にはそれぞれ個性があり、いろいろなことに興味や関心があると思いますが、それがどんな分野であっても「前向きであれ」ということです。もう一つは、「挑戦せよ」。いろいろなことに興味を持って挑戦してほしいと思います。そんな中で自分では思ってみなかった発見があり、道が開け、充実した生き方につながるのではないかと思います。これから有意義な大学生活や人生を送られるよう願っています。

先生の学問へのきっかけ

 私が育ったのは、自然に恵まれた岡山県北部です。子どもの頃から動物たちと接していました。また一方で小さい頃から論理的にものを考えるのも好きでした。動物好きと理屈好きであることから自然に動物学の道に進んだのです。そして大学1年の時に、動物行動学でノーベル賞を取った世界的に有名な学者の本を読んで、自分にぴったりだと思い、自分で「動物行動学」の勉強を始めました。最近ではモモンガの保護を目的とした活動にも力を入れ、環境問題の改善にも取り組んでいます。

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小林 朋道 先生がいらっしゃる
公立鳥取環境大学に関心を持ったら

 7月24日(水)にインテックス大阪で開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2019大阪会場」で、小林朋道先生が【「モモンガの森と地域活性化」プロジェクト】というタイトルの講義ライブを11:00から実施!全部で266名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む183大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 https://yumenavi.osaka(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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