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講義No.04485

宇宙、スポーツ、エネルギーに共通する「流れ」の科学

流れを操ることで見えてくる

 「流体」とは自由に流動して形を変え、それが元の形に戻らないもので、身近なものでは空気や水になります。その空気や水などの流れを操り、さまざまなことに生かそうという学問が「流体工学」です。
 例えば、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルは、直径約40cmの中華鍋のような形をしていますが、もう少し平らな形や先が尖った形だったら、宇宙から大気圏に再突入する際の空気の流れで、カプセルにかかる力は大きく変わっていたでしょう。小惑星探査機「はやぶさ」は、設計の段階で空気や熱の流れを細かくシミュレーションし、無事ミッションを達成したのです。

野球の変化球を分析

 ピッチャーが投げる変化球の一つに「ジャイロボール」があります。この球種の特徴は、進行方向と回転軸が一致したドリルのような回り方でボールが進んでいくことです。これによってボールが打者の手元で伸びたり、手前で落ちたりという変化が起こります。さらにボールの縫い目を使い、握り方を変えて投げることでも空気の流れは異なります。これらは4シームジャイロ(ボール1回転で縫い目が4回通過する)や、2シームジャイロ(ボール1回転で縫い目が2回通過する)と呼ばれます。前者はボール後方の空気の流れの乱れが少なく、投げてからの速度があまり落ちません。後者はボール後方の空気の流れの乱れが大きく、落差の大きい軌道を描くことが特徴です。

潮の流れで発電する試み

 流体工学はエネルギー分野でも活躍しています。北九州市門司区に面する関門海峡は、激しい潮の流れが有名で、その速さは秒速4mほどにもなります。この潮の流れを利用して水車を回し、発電しようという計画が進行中です。錆びやすい海中で回転の潤滑をどう行うか、ブレードにフジツボなどが付着して性能を損なわないか、など海ならではの問題はありますが、安定的に自然エネルギーを利用する技術として期待されています。

夢ナビライブ2019 東京会場

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いま話題の「はやぶさ」について

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熱から守るにはどうすればいいのだろう?

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カプセル開発の試み

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講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 流体工学、航空宇宙工学

九州工業大学
工学部 宇宙システム工学科 教授
平木 講儒 先生

メッセージ

 私はこれまで、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル開発など、宇宙の研究に携わってきました。しかし、子どものころから宇宙に関心があったわけではありません。大学進学のときにスペースシャトルや日航機の事故があり、それが航空宇宙分野をめざすきっかけになったのです。今は縁あって潮流発電の研究もしています。
 そんな私からあなたに言えることは、まずは何かを始めてみるということです。始めさえすれば、思いがけないドアが開き、次の道が見えてくることがあるのです。ですから、まずは行動を起こしてみてください。

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平木 講儒 先生がいらっしゃる
九州工業大学に関心を持ったら

 九州工業大学は前身である明治専門学校の開校(1909年)以来、「技術に堪能(かんのう)なる士君子」の養成を教育理念に掲げ、品格と創造性を有した高度技術者・先導的研究者を育成しています。工学部・大学院工学府では学生フォーミュラー大会出場や有翼ロケット打上げ実験、小型人工衛星開発などの学生課外活動が盛んで、PBLなどの講義とあわせて実践力・応用力の強化に力を入れています。また国際交流協定校や海外インターンシップへの派遣を通じてグローバル人材育成にも注力しており、非常に高い就職率に結びついています。

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