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講義No.00503

飲み合わせが薬の効果を左右する

薬と食べ物の飲み合わせ

 薬の副作用というと、効かなくてもいい箇所への薬の影響や、薬と薬の飲み合わせによる相互作用によるものを思い浮かべますが、近頃では食品による影響も重要視されています。
 本来は体によい食べ物であっても、薬を服用している場合は飲み合わせによって薬の作用が強く出てしまったり、逆にせっかく服用した薬の作用を弱めてしまったりすることがあります。また、薬同士の飲み合わせでなく、薬とジュースなどの飲み合わせで、薬の作用が変わることもわかってきました。例えば、高血圧や狭心症の治療に使われる降圧薬を、グレープフルーツジュースと一緒に飲むと血液中の薬の量が多くなり、効きすぎるという副作用が報告されています。これは、グレープフルーツに含まれる成分がもともと人間の体が持っている薬の分解酵素を弱めるために、薬が多く体に吸収されてしまい効果が強く現れてしまうためです。

ミネラルウォーターも注意!?

 また、牛乳で飲むと、牛乳に含まれるカルシウムが薬の成分と結合して効き目が弱まる可能性があります。
 やはり薬は水かぬるま湯で、と言いたいところですが、現在は多くの人がミネラルウォーターを常飲しています。実は、このミネラルウォーターの中に含まれるマグネシウムやカルシウムが、薬の吸収性に作用してしまう場合もあるのです。例えば、骨量が減少して骨がもろくなる骨粗しょう症という病気がありますが、この治療薬は消化管から吸収されにくく、食べ物や飲み物の影響を受けやすいという特徴があります。つまり、コーヒーやジュースはもちろん、カルシウムの多いミネラルウォーターも吸収に影響してしまうのです。カルシウムは多くの薬の吸収を妨げるといわれており、薬を飲む前には水の成分の確認も必要なのです。現代社会では、薬と無縁という人は極めて稀(まれ)です。自分が使う薬を事前によく知っておくことは、副作用を防ぐためにも大切なことです。

夢ナビライブ2018 東京会場

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薬の投薬から効くまで

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薬と食べ物は小腸でどうなっている?

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薬とお酒の危ない関係

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この学問が向いているかも 薬学部

東京理科大学
薬学部 薬学科 薬物治療学 教授
青山 隆夫 先生

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メッセージ

 薬学部では、薬を通して患者や社会に貢献できる人材を養成しています。薬は数mgや数μgの僅かな量で劇的な効果を表し、患者の病気を治すことができる素晴らしい物質です。ですが、まだまだ治療できない病気、新しい病気も次々と出てきますので画期的な新薬も期待されています。また、副作用、使い方、飲み合わせなど薬に関する解決すべき問題も多くあります。ぜひ、薬学部で一緒に薬の勉強をしましょう。とても幅広い魅力的な世界です。そして、医療人(薬剤師)や研究者になり、病気で苦しんでいる人が幸せになるよう活躍してください。

先生の学問へのきっかけ

 大学病院で薬剤師として患者さんと接しながら、薬を選び、薬の量を決めたり、飲み方について説明する仕事をしてきました。大学病院は症状の重い患者さんがほとんどで、たくさんの薬を使いますが、一緒に使うと効きすぎたり、効かなくなったり、副作用が出たりすることがあります。良い薬でも使い方を誤ると大変なことになります。病気を治すための薬で反対に状態が悪くなったりすることがあるのです。薬の使い方を研究することは、とても重要であると強く思うようになり、医療現場や大学薬学部で研究活動を行うようになったのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

病院薬剤師が多い。
東京大学附属病院、京都大学附属病院、千葉大学附属病院、名古屋大学附属病院、神戸大学附属病院、東京医科歯科大学附属病院、国立がんセンター中央病院、虎ノ門病院、地方公務員薬剤師職

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青山 隆夫 先生がいらっしゃる
東京理科大学に関心を持ったら

 東京理科大学は8学部33学科、大学院11研究科30専攻を擁し、理工系のほぼ全ての分野を網羅する理工系総合大学として、多方面わたる科学技術者や研究者、理数系教員を輩出しています。教育面では、実力を備えた学生を卒業させる「実力主義」の伝統を受け継ぐとともに研究力・人間力・国際力を育んでいます。研究面でも30を超える研究センター・部門等があり最先端の研究が活発に行われている他、国公立や民間の試験研究機関との連携大学院協カなどを行っています。

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