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講義No.09652

社会起業で福祉の課題を解決する研究

事業化で社会の課題を解決

 地域福祉領域の中に社会起業という概念があります。既存の福祉サービスでは対応できないような課題に対して、これまでにない新しい事業を立ち上げて解決する方法です。
 例えば、大阪のある地域で、労働が難しい人たちを支援するNPOとアパレル企業が協力して、労働の場を確保する仕組みを立ち上げた事例があります。アパレルで大量に発生する服の在庫をリサイクル材料にしてバッグを作っています。全国およそ70店舗あるショップの13店舗で販売され好評です。

地域福祉の課題

 社会福祉は、障がいや疾病などにより生活するうえで困難を抱える人々を支えることが仕事です。しかしながら、近年、従来の福祉制度では対応できない人たちが増えています。家族との不調和や学校への適応が難しいといったことから、引きこもりやニートとなり、安定的な労働に従事できない状況に陥ります。こういった人たちに安定した労働の場を確保することは福祉課題の一つです。
 また、地域福祉は従来、自治会や町内会、民生委員などの地域住民が担ってきました。しかし、共働き世帯の増加や高齢化にともにない、自治会や町内会などの地域活動に参加できる住民は少なくなっています。現在、企業で働く人たちが87%ともいわれるように、企業労働者も福祉を担うことが期待されています。

働きながら福祉を進めていく社会へ

 企業はお金を儲けるための組織ではありません。例えば、あなたの身近なところにも寄付付き商品があります。「1リットルの水が売れるごとに、水道のないアフリカ地域に清潔な10リットルの水を供給します」という企業もあります。
 そして、最近、社会福祉として注目されているのが、企業が積極的に障がい者などの働ける場をつくるという取り組みです。これまで、働くことに困難を抱えていた人も企業が環境を整えていくことで、誰もが働きながら暮らせる社会が実現できるでしょう。これからの福祉は、特別なものではなく、どのような職業についている人もみんなで進めることが大事なのです。

社会起業~広がる福祉の学びと実践~

夢ナビライブ2019 東京会場

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この学問が向いているかも 社会福祉学

立正大学
社会福祉学部 社会福祉学科 准教授
川本 健太郎 先生

メッセージ

 あなたの思い描いている福祉とはどのようなものですか? もし、「福祉=介護や施設」といったイメージがあるとしたら、それは非常に小さなイメージでしかありません。福祉はすべての人に必要なもので、社会福祉学は人生そのものを考える学問であり、いろいろな仕事を作りだせる可能性のある学問です。
 生きて行く上で必要な権利や人を大切にする方法、人の生活に関わる社会的課題を学び、それをどのように解決していけるかを考える学問です。福祉を学んでいるからこそ、広がる視野があり、働き方があるはずです。

先生の学問へのきっかけ

 子どもの頃から祖父母と同居していて、介護や病院など福祉は身近なものでした。特に高校の3年間は、球技大会の決勝戦で優勝を目前にしている時、祖父が徘徊していると家に呼び戻されたり、祖母が危険な状態だからと学校行事に参加できなかったりしました。これらの体験から、大学は福祉の分野に進みました。しかし福祉施設での実習で、「自分はここに入所したくない」と思わせるような現場のあり方に対して疑問を持ちました。そして、福祉を必要とする人の課題を「起業」で解決できないかと、新しい福祉の形を模索しはじめたのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

地下鉄/ガス会社/アパレル会社

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川本 健太郎 先生がいらっしゃる
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 立正大学は、人間・社会・地球をトータルでケアできる人材を育成する8学部15学科を有し、多彩な学問分野において広く深く学ぶことができます。加えて充実したキャリア形成支援により、社会の多方面で活躍する優れた人材を輩出しています。本学は1872年(明治5年)東京・芝に開校の起点となる小教院を設立し、2019年で開校147年を迎えました。品川キャンパスは山手線2駅から徒歩5分の都市型キャンパス、熊谷キャンパスは東京ドーム約8個分の広大な自然環境型キャンパスをもつ、学生数1万人を超える総合大学です。

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