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講義No.09491

あなたは加害者? 被害者? レジ袋とストローから考える

グローバル企業が取り組む環境対策

 あなたは、H&Mがレジ袋を紙製のものに変更し、スターバックスがプラスチックストローを2020年までに世界中の店舗で廃止すると発表したことを知っていますか? こうした取り組みは、レジ袋やストロー、ペットボトルから生じる微小なプラスチックごみが世界中の海を汚染していることに端を発しています。特に、グローバルに活動する企業にとっては、環境に対する姿勢は企業やブランドの価値を左右する重要な問題になっており、各企業が積極的に対策に取り組むとともに、情報発信にも力を入れています。

「環境経済学」の役割

 高度経済成長期の日本における環境汚染は、水俣病や四日市ぜんそくといった公害病に代表されるように、原因となる企業や被害者は特定されやすく、その対策も法律や条例の整備が主だったものでした。しかし、現代の環境問題は、プラスチックごみや地球温暖化につながる二酸化炭素排出のように、誰もが加害者であり被害者にもなり得る「非点源汚染」が主流です。法律や条例といった直接的規制だけでは対応しにくいため、誰がどの程度のコストを負担するのか、経済学的なアプローチを用いたルール作りが求められています。経済学では、こうした問題は「環境経済学」という分野で研究されています。

経済のメカニズムを使った仕組みづくり

 経済のメカニズムを取り込んだ環境対策は、これまでさまざまな施策や仕組みをつくってきました。ヨーロッパの多くの国やアメリカの自治体では、飲み終えたペットボトルの容器代を返金するデポジット制度が広まっており、日本でも、自動車や一部の家電を購入する際に、あらかじめリサイクル費用が価格に上乗せされています。地球温暖化の国際的な取り決めである京都議定書では、二酸化炭素の排出量を国家間で取引することが認められています。
 人間の活動が続く限り、環境問題は残り続けますが、その研究や対策をする上で、私たちの生活の基盤となっている経済の仕組みを理解し、取り入れていくことが必要なのです。

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この学問が向いているかも 環境経済学

大阪商業大学
公共学部 公共学科 准教授
原田 禎夫 先生

先生の著書
メッセージ

 大学では、入った学部によって周囲の友人もある程度、同質的になりやすいものですが、高校の友だちは、進学する人のほかにも就職したり、それぞれの専門分野に進んだりと、さまざまなキャリアを選択していきます。自分とは異なる道に進む人たちとのつながりはかけがえのないもので、回りまわって、将来の自分を助けてくれることもあります。
 大学進学をめざす以上、勉強は大切だと思いますが、今周りにいる仲間たちとともに学園祭や体育祭、部活など、目の前の高校生活に一生懸命に取り組んでください。

先生の学問へのきっかけ

 幼少の頃は、毎日のように近くの川で魚を追いかけていました。大学で経済学の研究の面白さに触れ、研究者への道に進みます。現在のように、環境問題を主な研究テーマにするきっかけは、今から約15年前です。私の地元・京都の観光名所・保津峡(ほづきょう)の川下りの船頭さんから、川のごみについて相談されたことでした。汚染される保津峡の様子を自分の目で確かめ、また川のごみ問題は、世界の海のごみ問題とつながっていることを学び、経済学のメカニズムを使った環境問題への対応の研究に活発に注力するようになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

大学教員/航空会社(地上サービス)/製薬卸営業/建設コンサルタント/観光バス営業/地域おこし協力隊/自動車ディーラー営業/機械メーカー製造

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原田 禎夫 先生がいらっしゃる
大阪商業大学に関心を持ったら

 7月24日(水)にインテックス大阪で開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2019大阪会場」で、原田禎夫先生が【新しい地球環境問題 海洋プラスチック汚染】というタイトルの講義ライブを16:00から実施!全部で266名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む183大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 https://yumenavi.osaka(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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