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講義No.08872

知られざる個性、「LGBT」に社会調査で光を当てる

LGBTは「その人の個性」のひとつ

 恋愛感情の対象は、男性ですか、女性ですか? 「そんなの決まってるでしょ」という声が聞こえてきます。でも、そうとは限りません。世の中には、相対的には少なくても一定の割合で、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(心と体の性が一致しない人)といった性的少数者の人々が存在します。それぞれの頭文字をとってLGBTと総称します。日本国内でLGBTに該当する可能性がある人は、全体の5%から8%とも言われています。LGBTは不自然なことではなく、外見や気質と同じような「その人の個性」なのです。

彼らの抱える「生きにくさ」

 日本でも、育児において「イクメン」が取り沙汰されるように、「男の役割」「女の役割」という区別が薄らぎつつあり、時代とともに意識は変化しています。LGBTの認知度も一昔前より上がりましたが、実際に彼らを対象に調査を実施すると、さまざまな課題が浮かび上がります。自分の性意識がほかの人と違うと認識する思春期あたりから、彼らの多くは学校などで「生きにくさ」を感じています。またさまざまな心理的問題や、それに起因したリスクも抱えているとの調査結果も出ています。

社会調査で実態を明らかにすることの意義

 LGBTの人々には、こうした今まであまり知られていなかった実態があります。近年、企業や自治体ではLGBTへの理解や配慮を深める動きがみられ、学校教育の場でも教員、生徒たちへの啓発活動が始まっています。しかし真の理解を得るには、こうした実態を大規模な調査で明らかにし、確かな情報として世の中に広く伝えることが近道です。
 また、実態が正しく知られていないために社会的な偏見や排除を招いている事柄は、LGBT以外にもたくさんあります。それらに社会調査という手法で光を当て、本当の姿を伝えることが、フラット(公平)で健全な社会意識の形成に役立つのです。

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この学問が向いているかも 社会疫学、社会健康医学

宝塚大学 看護学部
 看護学科 教授
日高 庸晴 先生

先生の著書
メッセージ

 現代の日本では「個性を大切に」と言いながら、みんなと違うことをすると変だと思われたり、距離を置かれたり、まだまだ「他人と同じがよい」という風潮があります。それでも、自分の好きなこと、興味のあることは諦めずにとことん探究しましょう。
 自分だけのユニークな世界を持つことは強い武器になります。古今東西、独自の発想でそれまで誰もなしえなかったことを実行した人は、総じて「変わり者」だったはずです。自分に自信を持って、「これ!」と決めたら突き進んでください。

先生の学問へのきっかけ

 専門領域は、「社会疫学」です。私は、人間の社会的な立場や小さな頃から育った環境などが、その人の心身の健康問題にどんな影響を与えるかに興味があり、大学院へ進んで社会健康医学を研究しました。その中で、自分で自分の価値を認め、自分が好きと思える「自尊感情」という気持ちが、若者のこころと体の健康問題に大きく関わっているのではないかと気づきました。
 社会的なマイノリティの存在に目を向け、実態を明らかにして世の中に伝えることで社会を少しずつ変えたいと願っています。

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日高 庸晴 先生がいらっしゃる
宝塚大学 看護学部に関心を持ったら

 7月24日(水)にインテックス大阪で開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2019大阪会場」で、日高庸晴先生が【性的指向と性自認に配慮した社会の構築へ】というタイトルの講義ライブを11:00から実施!全部で266名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む183大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 https://yumenavi.osaka(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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