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講義No.07349

人工知能が音楽を理解できるようになったら、何が変わる?

人工知能には音楽は理解できない?

 今や外国語は翻訳ソフトを使えば日本語に訳すことができます。DTM(Desk Top Music)ソフトを使えば、楽器が弾けなくても演奏できます。こうしたITツール、特に人工知能を使ったソフトウェアの発達は、音楽や文学などの文化芸術分野にも大きな影響を与えています。そんな中で、人工知能では人間が行うような作曲や編曲はできないだろうと言われていました。音楽には「芸術性」が求められるからです。

音楽から芸術性を除き数学的理論で解析

 「なぜ音楽にだけ芸術性が求められるのか?」という疑問から、計算論的な音楽理論研究が行われています。これは、音楽を数学的理論でひもとき、人が音楽を聴いたり創作したりする知能の仕組みを解析し、そのはたらきを人工知能へ学習させる研究です。
 例えば、Aという旋律とBという旋律がどれくらい似ているのか、AからBへと旋律を変化させるための譜面を作るなど、音楽から芸術性を排除し数学的理論で解析し、人工知能に音楽を「情報」として処理させようというものです。

誰もが音楽を生み出す時代に

 昔は誰もが知っている共通の音楽が流行しました。しかし今は世代や好みで一人ひとりがまったく違う音楽を聴く時代です。クラシック、ジャズ、ポップスと時代の変遷とともに音楽は変わり、「流行の音楽」の寿命はどんどん短くなっています。音楽が消耗品となっているのです。
 人工知能が音楽理論を学ぶことで、誰でも自分の聴きたい音楽を自分で簡単に作れるようになるかもしれません。「この曲調でこの流れにしたい」と命令を出すだけで、人工知能が今聴きたい曲を奏でてくれるようになったり、音楽とは誰かが作ったものを聴くだけでなく、自分で生み出し、アレンジし、楽しむものになることも考えられます。マイケル・ジャクソンのプロモーションビデオで使われた、ある物体から別の物体へ自然に変形する映像の「モーフィング技術」の音楽版の技術も開発されるかもしれません。

人工知能は音楽を理解できるか?

夢ナビライブ2015 名古屋会場

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音楽とビッグデータ

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この学問が向いているかも 人工知能学

公立はこだて未来大学
システム情報科学部 複雑系知能学科 教授
平田 圭二 先生

メッセージ

 大学は「全メニュー食べ放題の焼肉屋さん」のようなものです。入学金と授業料を納めれば、学びたいことを好きなだけ学べます。無駄なことを教えている先生はいません。学んだことはすべて何かの役に立ちます。学べば学ぶほど、学んだことを生かせるようになります。そして先生というのは「電動アシスト自転車」です。まずあなた自身がペダルを踏み込まないと前には進みません。大学に入ったらぜひ、興味のあることや自分がやりたいことを見つけて、ぐいっとペダルを踏み込んでください。私たちがアシストします。

先生の学問へのきっかけ

 現在は人工知能の研究をしていますが、中学生の頃はカーペンターズやサイモン&ガーファンクルなどの洋楽を聴いて、音楽に夢中になっていた音楽少年でした。その後、大学では聴く側から演奏する側へとまわり、バンド活動にますます熱中していきました。
 卒業後はもともと興味のあった人工知能の研究分野へと進みましたが、その中で自分の原点である「音楽」と「人工知能」を結びつける学問に目覚めたのです。「人工知能が音楽を理解するようになったら、私たちと音楽との関係はどう変化するのか」、などのテーマについて研究しています。

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平田 圭二 先生がいらっしゃる
公立はこだて未来大学に関心を持ったら

 今の車はコンピュータなしに動きません。また、航空機の予約もできません。社会全体がコンピュータなしでは動かないようになっており、これからもっと広がっていくでしょう。資源がない日本では、社会全体に影響力のあるIT(情報技術)を武器に、世の中のさまざまな分野に踏み込んで革新をもたらしていくことが重要です。そのためには、これから世界を変えてやろう! と考えている学生に来てほしい。最先端を科学する不思議と驚きの世界に会いに来てもらいたい。未来大は、そうした意欲に十二分に応える教員と研究環境が整っています。

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