夢ナビ夢ナビは、さまざまな言葉をデータベースから検索・閲覧し、将来の進路を決める“きっかけ”を提供します。

講義No.04142

プラントの無事故運転を支えるインターフェイス

絶対に事故を起こしてはならないプラント

 石油化学プラントや原子力発電所などのプラントは、巨大な装置の集合体です。しかも扱っている原料が、原油や核燃料などの危険物ですから、ひとたび事故を起こすと大災害につながる危険性があります。
 とはいえ世の中に完璧な機械などありえません。また安全とコストのバランスも考える必要があります。コストを重視すれば安全性がおろそかになりがちですし、かといって高い安全性を求め過ぎると、そのためのコストは膨大な額にふくれあがってしまうからです。

インターフェイスが事故を防ぐカギになる

 プラントだけでなく、飛行機も通常は計器任せの自動操縦で空を飛んでいます。何もなければ、自動運転で問題はないのです。ただ想定外の突発事が起こったときには、人が対処しなければなりません。そこで人が判断を誤ると、取り返しの付かない事態になってしまう恐れがあります。
 インターフェイスとは、人と機械の接点になる部分です。プラントの運転員も飛行機のパイロットも、マニュアルに基づいた訓練を受けています。トラブルへの対応についてもトレーニングを繰り返しています。それでもふとした思い違いをしたり、うっかりミスを犯すことがあります。そうしたミスを防ぐのもインターフェイスの役割なのです。

インターフェイスの改良で医療ミスを防ぐ

 何十年か前まで病院では、酸素と麻酔用笑気ガスの吸入口がまったく同じ形をしていました。そのために本来なら酸素吸入すべき患者に、笑気ガスを吸わせて麻酔をかけてしまう医療事故が起こっていました。こうした事故はインターフェイスの改良で防げるようになっています。
 答えは簡単で、酸素の吸入口と笑気ガスの吸入口の形と大きさを変えたのです。プラントの操作システムなどにも、人間中心のインターフェイスの考え方を取り入れ、緊急時には機器の状況を運転員に正確に伝え、運転員が的確な指示を出せるようにする研究が進められています。

仮想現実感技術を応用した鏡療法システム

夢ナビライブ2015 福岡会場

アイコン

講義を視聴する(1分 その1)

アイコン

講義を視聴する(1分 その2)

アイコン

講義を視聴する(1分 その3)

アイコン

講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 知能機械学、ヒューマンファクタ

岡山大学
工学部 機械システム系学科 教授
五福 明夫 先生

先生の他の講義を見る 先生の著書
メッセージ

 豊かな発想を持って、一生懸命に切磋琢磨してください。大学で学問に真剣に打ち込むのなら、人類の財産を生み出すぐらいの覚悟で、多様な視点から論理的に考え尽くすことが必要です。論理的に考える力と、豊富な知識が、豊かな発想をもたらしてくれます。論理的な思考力は、例えば数学の問題などで、標準的な解にとどまらず、ほかの解き方を探す努力で養われます。どんな分野でも世界一や日本一は難しくても、立派な専門家には努力次第でなれるはずです。自分の進むべき道を見つけて、がんばってください。

先生の学問へのきっかけ

 もともと医学に興味はありましたが、血を見ると卒倒しそうで医者はできないと思っていました。中学時代に真空管ラジオやワイヤレスマイクを製作して遊んだことから、大学では電気工学科に入学したのです。当時、技術進展が著しかったコンピュータ技術に興味を持ち、原子力発電所の計測信号を処理して異常診断を行う研究などを10数年行いました。現在所属する岡山大学では、早くから医学と工学の連携が盛んで、その研究会に誘われことがきっかけで医学系の先生と共に、医療支援システムに関する研究、開発を行うようになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

電機関連企業開発・設計、機械関連企業開発・設計、自動車関連企業開発・設計、プラントエンジニアリング企業設計、ソフトウェア関連企業開発、運輸関連企業技術者

大学アイコン
五福 明夫 先生がいらっしゃる
岡山大学に関心を持ったら

 岡山大学は、これまでの高度な研究活動の成果を基礎として、学生が主体的に“知の創成”に参画し得る能力を涵養するとともに、学生同士や教職員との密接な対話や議論を通じて、個々人が豊かな人間性を醸成できるように支援し、国内外の幅広い分野において中核的に活躍し得る高い総合的能力と人格を備えた人材の育成を目的とした教育を行います。

TOPへもどる