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講義No.11544

定期的な歯科検診が、口の病気を未然に防ぐ

口腔内の二大疾患、虫歯と歯周病

 口の中で起こる病気のうち、二大疾患とされているのは、虫歯と歯周病です。これらの疾患は、悪化すると歯を失うだけではありません。虫歯菌が歯以外に感染することで、顎の変形や、心臓や脳など体のほかの部分に重篤な疾病を引き起こす可能性があります。また、歯を失うことでそしゃくに支障が出ると、栄養の偏りから生活習慣病や、脳への刺激不足から認知症になることもあり得ます。これらの事態を避けるためにも、実際に痛みや異常を感じてから治療に行くのではなく、何も症状がなくても日頃から定期的に歯科検診を受けることで、虫歯や歯周病の発症を早期に防ぐことができます。

定期的な歯科検診のさまざまなメリット

 高校生くらいまでは、家庭の方針や学校で検診を受けている人が多いものの、その後は検査を受ける習慣が途絶えがちです。定期的に歯科検診を受けることは、虫歯や歯周病の早期発見のほかに、口腔内の腫瘍や斑点をチェックすることで、口腔がんの兆候についても確認するという大切な役割もあります。また、歯石の除去やホワイトニングによって、歯の見た目を美しく保つこともできるメリットもあります。若年層の場合、人によっては噛み合わせの矯正に取り組み、より美しい歯列へと改善していくことも可能になります。

虫歯や歯周病のなりやすさも検査でわかる

 最近では、口腔内の菌や唾液を分析することで、どのくらい虫歯や歯周病になりやすいのか、ある程度わかるようになってきました。こうした検査は現時点ではまだ保険の適用外なのが課題です。しかし、その人の口の中の性質がわかれば、その後の検査や治療の対策も格段に立てやすくなるため、より効果的に歯の健康を維持していけるようになります。
 「歯科検診は、口の中を気持ちよくしてもらうために行くもの。歯が痛くなくても行くのが当たり前」という認識が、社会でより広まっていくような取り組みが求められています。


この学問が向いているかも 歯科衛生学、口腔保健学

埼玉県立大学
保健医療福祉学部 健康開発学科 口腔保健科学専攻 准教授
秋山 恭子 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 高校生の頃は、自分自身が興味のあることに対して、関心を持ち続ける姿勢、学び続ける姿勢を忘れないことが、とても大切だと思います。また、今の時代は調べればいろいろな情報がたくさん出てきますから、それらを取捨選択して正しく読み解くことも大切です。
 私が研究対象にしている歯科衛生学は、関わり方で人の行動や人生が大きく変わる可能性もあります。歯科衛生士は、専門的な知識や技術、態度を活かして、お口の健康から人々の生活を支えるやりがいのある仕事です。興味がありましたら、ぜひ埼玉県立大学で一緒に学びましょう。

先生の学問へのきっかけ

 母が歯科助手だったので、歯科衛生士の仕事に対しては私も子どもの頃からなじみはありました。ただ、私自身は、高校生の頃までは教育学部に進学したい気持ちもありました。以前あった本学短期大学部の歯科衛生学科を卒業した後、5年ほど臨床現場で勤務したのですが、さらに学びたい気持ちがあり、別の大学に編入しました。それから大学院まで、歯科衛生士への教育をテーマに研究を続け、現在に至ります。自分自身が抱いていた教育に対する興味と、歯科助手だった母からの影響が、うまく合わさった形になりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

歯科衛生士(歯科医院・大学病院・総合病院・障害者施設など)/歯科衛生士(自治体)/歯科材料メーカー・歯科総合商社

大学アイコン
秋山 恭子 先生がいらっしゃる
埼玉県立大学に関心を持ったら

 埼玉県立大学は、保健・医療・福祉の「連携と統合」を目指し、学科を超えた地域活動・研究活動を行っています。多くの優秀な若者たち、明日の社会づくりの希望を持った若い力がいつかそれぞれの地域や職場で、あるいは世界のどこかで、高い志と豊かな感性、深い知識や技術を持って貢献できる可能性を秘めた人材として育っていけるよう全力で応援します。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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