夢ナビ 夢ナビ

検索結果一覧へ戻る

講義No.11512

「ライフスキル」が青少年スポーツ指導を変える

ライフスキルとスポーツ

 WHO(世界保健機関)は1994年に「ライフスキル」という教育目標を提唱しました。日常のさまざまな問題や要求に対して、より建設的かつ効果的に対処するために必要不可欠な能力を掲げたもので、「意思決定」「問題解決」「創造的思考」「批判的思考」「効果的コミュニケーション」「対人関係スキル」「自己意識」「共感性」「情動への対処」「ストレスへの対処」の10項目があります。スポーツ科学やスポーツ心理学といった分野では、人間形成に大きな役割を果たすライフスキルを、青少年のスポーツ活動に生かすための研究が行われています。

局面ごとに求められるスキル

 ライフスキルはいずれもスポーツ活動において重要な役割を果たします。例えば自分の得意なプレーと不得意なプレーを把握したり(自己意識)、不得意なプレーを克服するための練習をしたり(問題解決)、ときにはコーチの指導を違う角度からとらえたり(批判的思考)、練習の効果がなかなか出ない、ケガをするといった状況とうまくつきあう(ストレスへの対処)など、スポーツ活動のさまざまな局面に生かすことができます。見方を変えれば、スポーツの指導者は、スポーツという資源を用いることで、子どものライフスキルを高めることができます。

青少年の人間形成に貢献する

 子どものライフスキルを高めるためには、指導者が日々のスポーツ活動の中にライフスキルを使用する場面を意図的に組み込むことが重要です。例えば練習メニューを指導者がすべて決めるのではなく、子どもたちに考えさせることや、指導者や先輩のいうことに従わせるだけでなく、選手に自分の考えを述べる機会を設けることも有効です。
 「スポーツは青少年の人間形成に良い役割を果たす」といわれますが、単に練習をさせるだけでは十分とはいえません。ライフスキルのような新しい観点や基準を取り入れて、選手の人間形成により総合的に貢献する指導のあり方が求められているのです。


この学問が向いているかも スポーツ心理学、コーチ育成論

桐蔭横浜大学
スポーツ健康政策学部 スポーツテクノロジー学科 教授
渋倉 崇行 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 高校生のあなたには、夢や希望を持ってほしいと思います。しかし、夢は「見るもの」であり、どこか漠然としています。ですから夢を「かなえるべき目標」として具体的にとらえてほしいです。そして、大学はその目標をかなえるための一歩を踏み出す場でもあります。
 大学に来て、学問だけでなくさまざまな経験を通して自分の関心や適性を見極め、必要なことを一つひとつ身につけて、将来へと進んでほしいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 学生時代は野球をしており、甲子園出場を果たしましたが、その目標が達成できたのは、体罰を含む苦しい練習に耐えたからだと考えていました。ですから、大学の体育学科の授業で「スポーツは楽しいものである」と聞いた時は大きな違和感を覚えました。しかし自分なりに調べてみると、スポーツとは本来楽しいものであるとわかってきました。同時に苦しさに耐えながら続けてきたスポーツに、自分なりの答えを見出したいと思うようになり、以来スポーツ心理学やコーチ育成といった観点から研究を続けています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

教員(小学校、専門学校)/スポーツメーカー

大学アイコン
渋倉 崇行 先生がいらっしゃる
桐蔭横浜大学に関心を持ったら

 本学は1988年に(学)桐蔭学園によって初等、中等教育と並び立つ第2の柱として創設されました。本学の3学部6学科は、いずれも社会的貢献度や専門性の非常に高い分野であることが特徴です。すべての学部において、徹底した少人数教育にこだわり、また「実践型・体験型」のカリキュラムを編成しています。これにより密度が濃く質の高いゼミや講義を受けることができ、実践力が養われます。それぞれの目的や個性に合わせた様々な教育システムを確立しており、海外にも積極的に目を向け、学ぼうとする意欲をあらゆる角度から育みます。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

TOPへもどる