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講義No.11505

ODAとNGOから考える、日本の開発途上国支援

世界トップレベルのODA

 日本はこれまで開発途上国をさまざまな形で支援してきました。そのアプローチは「ODA(政府開発援助)」と、「NGO(非政府組織)」に大別されます。ODAは政府が開発途上国に行う資金や技術の協力です。日本のODAはアジアに集中しており、かつては中国や韓国、その後は東南アジア、南アジアの国々を支援してきました。日本のODAは道路や港の整備、橋の建設といった大型開発プロジェクトに資金を貸し出す「円借款」の援助が特徴です。日本はOECD(経済協力開発機構)加盟国の中でもODAの拠出額で2~4位につけており、重要な位置を占めています。

草の根的なNGOの活動

 一方、日本のNGOも盛んに活躍しています。資金の大きいODAと違い、NGOは「草の根」的な活動が特徴です。日本から近いアジアや英語圏の地域で活動するNGOが多く、自然災害からの復旧支援や難民の支援など、組織ごとに幅広い活動を行っています。また、ある調査によると、日本のODAの対象が都市部に集中しているのに対して、NGOは地方や郊外でも活動しています。現在、日本の国際協力NGOは400団体以上あるといわれていますが、海外に比べて資金や組織の規模が小さく、支援できる内容や範囲が限られているのが課題です。

日本の国際協力の未来

 近年では、東南アジアが経済発展を遂げていることで、日本の関わり方も変化しつつあります。プロジェクトに対してODAが資金援助を行うやり方から、民間企業と協力して進める方法へとシフトしています。同時に2011年の東日本大震災以来、国内での支援の必要性が叫ばれるようになり、ODAのあり方を見直す議論も起こっています。
 国際政治学という学問分野では、このように時代とともに変わりゆくODAやNGOについて研究しています。さまざまな調査を通して活動内容や課題、変化を明らかにし、日本の国際協力に関連する政策提言へつなげることも、国際政治学の大切な役割なのです。


この学問が向いているかも 国際政治学、国際協力

南山大学
総合政策学部 総合政策学科 教授
ポッター デヴィッド 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 あなたが海外援助や国際援助に関心があるなら、開発途上国の最新の状況をしっかり把握することが大切です。例えばフィリピンへの支援ではスモーキー・マウンテンというスラム街がよく話題にのぼりますが、スモーキー・マウンテンは現在、存在していません。
 途上国は経済発展を続けているので、よく調べて、現在の姿を知る必要があります。日常的に新聞やテレビニュース、Webに目を通すことが重要です。近年では外務省がODAに関する短い動画を公開しており、動画サイトを有効に活用することもおすすめします。

先生の学問へのきっかけ

 生家がカリフォルニア大学バークレー校の留学生ホームステイプログラムに参加しており、子どもの頃から外国に関心をもっていました。高校時代は交換留学生として宮城県に留学し、日本に対して興味をもつようになりました。大学では国際政治学を学びました。国と国との力関係や対立よりも、国際理解、国際協力といったテーマに関心があり、当時日本が世界一のODAを目指す方針を発表したことから、日本の国際開発、国際援助を専門にするようになり、今日まで研究を続けています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

メーカー、金融関係、観光、航空会社、日本貿易振興機構(JETRO)、科学技術振興機構(JST)、国際交流基金、日本学生支援機構(JASSO)、 日本赤十字、国連開発計画、教員、地方公務員 など

大学アイコン
ポッター デヴィッド 先生がいらっしゃる
南山大学に関心を持ったら

 南山大学は、7学部16学科を擁するカトリック系の総合大学です。文系学部には、人文、外国語、経済、経営、法の5学部があり、理系学部には、理工学部があります。複合系の学部として、総合政策学部があります。
 本学の大きな特長は、国際性です。国際性の象徴的なポイントは、学長がドイツ人ということです。外国籍を持つ教員は、約60名もいます。また、外国人留学生は、毎年約300名以上在籍しています。本学からも、毎年100名以上の学生が海外に留学します。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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