夢ナビ 夢ナビ

TOPへ戻る

講義No.11479

デザインは「問題解決」である

防災ラジオをデザインする

 緊急時に防災情報を伝える「防災ラジオ」をデザインすることを考えてみましょう。まずはユーザーへのヒアリングで問題点をあぶり出し、その解決策を考えます。非常時に必要な懐中電灯の機能を加えたり、場所がわかりやすいように壁付けしたりするなどの案が出てきます。次に、それらの案を絵に描いて視覚化してメンバーと共有し、ディスカッションを重ねます。懐中電灯機能があって壁に付いているなら、緊急時に点滅して知らせることもできるかもしれません。採用された案をモデル化し、それを実際に使う立場になって触りながら考え、デザインを絞り込んでいくのです。

デザインとは

 アートとデザインは異なるものです。アートは基本的には自己表現であり、社会への問題提起です。デザインは社会の問題解決を図る手段です。デザインするためには、まず問題を発見する必要があり、その調査手法には、統計学や心理学、民俗学などの知見が取り入れられています。
 また、デザインの手法は時代とともに変わってきています。少し前までは、平面の印刷物を手掛けるグラフィックデザインと、立体である工業製品を手掛けるプロダクトデザインとは明確に分かれていました。しかし、デジタルテクノロジーの進展につれて、両者の境界はなくなってきています。例えばスマートフォンのデザインは立体のデザインと、平面である画面のデザインの両方から成り立っています。画面のデザインは希望する情報がどうやったら取り出せるのかといった分かりやすさ、使いやすさをデザインすることが重要で、このようなデザインをインターフェースデザインと呼びます。現在のデザイン開発は、ほかの専門領域の人と協働することも特徴です。

デザインと美しさ

 存在を意識させないくらい環境に自然に溶け込みながら、美しい形であることがデザインの理想と言えるでしょう。良いデザインを導き出すには、問題解決を実現させるためのコンセプトを的確に美しい形にまとめる力量が必要です。


この学問が向いているかも 造形学、プロダクトデザイン学

長岡造形大学
造形学部 プロダクトデザイン学科 教授
土田 知也 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 デザインには才能が必要だと思う人もいるかもしれませんが、デザインの能力はトレーニングで十分身につけられるものです。大学では1年次に必ずデザインのための思考的なプロセスを学びます。こういったプロセスは「デザイン思考」と呼ばれ、最近ではビジネスの手法にも取り入れられているものです。
 デザインは意外に間口が広く、いろいろな分野に広がっていきます。もし将来の目標が絞り切れていないのなら、デザインに挑戦してみれば、あなたに合ったデザインの手法を身につけることができ、後々きっと役に立つと思います。

先生の学問へのきっかけ

 小さな頃から自動車が大好きで、よく絵を描いていました。将来は車に関わる仕事がしたいと考え、エンジニアになるために機械工学をめざして高校では理系のクラスに入りました。受験の時に大学ガイドを読んでいると、工学部の中に工業デザインという学科があるのを目にします。これなら小さなころから描いていた自動車の絵を現実にできると思い、工業デザイン学科に入学しました。卒業後は国内の自動車メーカーで念願の車のデザインに携わり、その後はデザイン事務所で幅広いプロダクトのデザインに関わってきました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

家電情報機器会社デザイナー/生活用品会社デザイナー/自動車会社モデラー/デザイナー(起業)/文具事務用品会社商品企画/スポーツ用品会社設計 など

大学アイコン
土田 知也 先生がいらっしゃる
長岡造形大学に関心を持ったら

 国公私立大 合同進学オンラインイベント「夢ナビライブ2021Web in Autumn」に、土田 知也 先生が参加! 先生の講義ライブ動画を10月12日(火)までオンデマンド配信するほか、Zoomで先生に直接質問ができる「講義ライブ質問対応・研究室訪問」を10月2日(土)に実施。夢ナビライブは、600名以上の大学教授や200近い大学がさまざまなプログラムを実施する大型オンラインイベントなので、まずは「夢ナビライブ」で検索してください。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

TOPへもどる