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講義No.11379

広告は、社会の実情を映し出す鏡

多様化、複雑化する広告の世界

 2020年の日本の総広告費は、6兆1,594億円に上りました。このうち、新聞・雑誌・ラジオ・テレビのマスコミ4媒体広告費が前年比86.4%の2兆2,536億円だったのに対し、インターネット広告費は前年比105.9%の2兆2,290億円と、ほぼ同水準に並んでいます。インターネットとさまざまな利用機器の普及によって、広告が人々の目に留まる場面はますます多様化、複雑化しています。広告を出す企業もまた、それらの費用対効果を慎重に分析しながら、さまざまな広告手法を検討する必要に迫られています。

安定した広告支出でブランドの安定化を

 過去20年間の広告費に関するデータを分析してみると、広告宣伝費を安定的に支出し続けている企業は、景気の良しあしに関係なく、経営状態が安定している場合が多いことがわかりました。広告というと、新しい商品やサービスの発売時に集中的に出すものというイメージを抱きがちですが、その企業自体のブランドイメージを維持・向上させていくという役割を果たしている事例も数多くあります。
 例えば、発売されてから135年も経っているコカ・コーラは、世界中で知らない人がいないほど有名な商品ですが、いまだに各国で広告が続けられています。看板商品の広告を安定した形で出し続けることで、コカ・コーラの関連会社は、自社ブランドの安定化に努めているのです。

社会との関係を築く礎としての広告

 広告はまた、その企業が社会や地域住民とどのような意思疎通を行っているのか、どのような関係性を築いているのかを、如実に映し出す場合があります。広告は意思疎通につながり、社会との関係性を生み出します。広告は、社会を映し出す鏡であり、社会について学ぶ際の糸口の一つにもなります。広告を介した企業と社会とのコミュニケーションの事例を分析すると、社会の実情の一端を垣間見ることができるのです。つまり広告が社会的課題の解決に向けた一歩として社会にメッセージを発信していくことが、これからも大切になるのです。


この学問が向いているかも メディア学、コミュニケーション学

東海大学
文化社会学部 広報メディア学科 教授
小泉 眞人 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 広告の研究は、社会科学の一分野です。今、社会で何が起きていて、何が課題なのか、それらをコミュニケーション活動を通して解決し、より良い社会を作るにはどうすればいいか、そうした思考にもつながる学問分野です。
 SDGs(持続可能な開発目標)などの社会貢献活動についても、表面的な部分だけに触れて満足するのではなく、本気で社会に貢献するにはどうすればいいのかを考える必要があります。あなたにも、社会にメッセージを発信し、周囲を巻き込んでより良い方向に向かうための取り組みを考えてほしいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 学生時代は商学部でマーケティングを学んでいて、当時はまだ漠然としか学問に興味はありませんでした。そのような中で、たまたま大学院に進むことになり、広告や広報についての研究を少しずつ始めました。当時は、バブル景気の後半にあたる時期でしたが、ちょうどその頃、サントリーやソニーをはじめとするいくつかの企業から、素晴らしいクオリティの広告作品が発表され、時代や社会の雰囲気を形作っていた印象がありました。そうした魅力的な広告に興味を持って、広告にまつわる研究に本格的に携わるようになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

広告代理店企画営業/広報PR代理店企画営業/映像制作会社制作(テレビ番組制作やテレビ広告制作など)/印刷会社企画営業/パッケージデザイン会社企画営業/プロモーション・イベント会社企画営業など

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小泉 眞人 先生がいらっしゃる
東海大学に関心を持ったら

 国公私立大 合同進学オンラインイベント「夢ナビライブ2021Web in Autumn」に、小泉 眞人 先生が参加! 先生の講義ライブ動画を10月31日(日)までオンデマンド配信するほか、Zoomで先生に直接質問ができる「講義ライブ質問対応・研究室訪問」を10月3日(日)に実施。夢ナビライブは、600名以上の大学教授や200近い大学がさまざまなプログラムを実施する大型オンラインイベントなので、まずは「夢ナビライブ」で検索してください。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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