夢ナビ 夢ナビ

検索結果一覧へ戻る

講義No.11367

身体に良いものを取り入れ、不要なものを排出し「健康寿命」を延ばす

健康寿命と食品の関係

 「健康寿命」とは、医療・介護などに依存せず自立した生活ができる年数のことです。誰しも年齢が上がると体力的な衰えは避けられませんが、摂取する食品によっては健康維持や病気の改善を期待することができます。栄養学の研究では、どの食品にどのような成分があり、どう機能するかなどを調べ、その結果をもとに食品の新商品開発に役立てられています。

水産食品が持つ健康メリット

 例えば、水産食品にはどんな健康メリットがあるのでしょう。魚の脂肪には「不飽和脂肪酸」が多く含まれる特長があります。なかでも、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)はさまざまな魚に含まれており、動脈硬化予防や中性脂肪低下などの作用が知られています。
 また、最近では加齢にともなって全身の筋肉量や筋力が低下する「サルコペニア」という疾患が、健康寿命と深く関わることが明らかになっています。2020年に、ミンククジラの赤肉には強い抗酸化力があることが発見され、さらに筋萎縮の予防効果が明らかになりました。このように、水産食品にはさまざまなメリットが見つかっています。

海洋問題にも貢献海洋問題にも貢献

 近年では、5mm以下まで小さくなったマイクロプラスチックの海洋汚染や海洋生物への影響が懸念されています。最近では、普段私たちが口にする魚介類や缶詰食品などにも目には見えない微小マイクロプラスチックが含まれることが明らかになってきました。これより、微小マイクロプラスチックが体内に蓄積され、知らないうちに人体に影響を及ぼしている可能性が指摘されるようになりました。
 現在、特定保健用食品(トクホ)に用いられる難消化性食素材を使った、マイクロプラスチックを体外に排出する腸内環境改善食品の開発が進められています。将来的には商品化や海洋生物への応用も視野に、研究が続けられています。


この学問が向いているかも 食品栄養学、食品加工学

東海大学
海洋学部 水産学科 准教授
清水 宗茂 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 大学には、興味を持ったことに応えるための授業や、貴重な経験となる魅力的な実習が数多く用意されています。
 まずは、自分が関心を持てる事柄を見つけてみてください。きっと、わからないことや知りたいことが出てくると思いますので、ぜひそれを大学で学んでみてください。
 あるいは、幅広くいろいろなことにチャレンジしたければ、授業や実習、サークル活動などに積極的に取り組んでみてください。そこから、将来進みたい方向への展望が開けてくると思います。

先生の学問へのきっかけ

 特定保健用食品(トクホ)が販売されはじめた頃、食品が病気の予防に寄与できることに驚き、これまでになかったような食品を自ら創って人々の健康に貢献してみたいと考え、農学部のある大学に進みました。
 大学ではビタミンの新たな機能性などを調べ、さまざまな効果があるということが分かり、未解明なことはたくさんあるのだと実感しました。
 卒業後は、食品メーカーの研究部門で食品開発などを行ってきましたが、その経験を生かして大学教育にも貢献したいと思っています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

食品会社 開発、品質管理、営業/食品流通など

大学アイコン
清水 宗茂 先生がいらっしゃる
東海大学に関心を持ったら

 東海大学は、全国のキャンパス(湘南・代々木・高輪・清水・伊勢原・熊本・阿蘇・札幌)に19学部75学科・専攻・課程を擁する総合大学です。「文理融合」の教育理念のもと、副専攻制度として、主専攻はもちろん主専攻以外の興味のある分野についても自由に学べるカリキュラムを用意しております。
 文系・理系の枠にとらわれない教育によって、柔軟な思考力とバランスのとれた総合力を身につけます。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

TOPへもどる