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講義No.11223

進化する歯科矯正 将来は薬を塗るだけで歯並びが治せる?

選択肢が増えた歯の矯正装置

 出っ歯(前向きに生えた歯)や受け口(下の歯が前に出る噛み合わせ)、八重歯などを治し、きれいな歯並びをめざす「歯科矯正」の方法は、近年大きく変わってきています。変化の1つは、矯正装置の多様化です。矯正装置と言えば歯の表面を覆う銀色の針金をイメージする人も多いかもしれませんが、最近では目立ちにくい白い色のものや、歯の表側ではなく裏につけるタイプのもの、取り外しが可能なプラスチック製のマウスピースなど、さまざまなタイプが登場し、選択肢が増えてきました。

近年登場した、ねじを使う新しい治療法

 歯科矯正における近年の最も大きな変化は、歯科矯正用アンカースクリューの登場です。歯科矯正用アンカースクリューとは、歯科用の小さなねじのことです。治療の期間だけこのねじを上顎や下顎に埋め込み、歯を動かす際の支点にして矯正を行います。以前の歯科矯正の際には、ヘッドギアーという帽子のような装置を取りつけることもありました。しかし、ヘッドギアーは患者自身が自宅などで使用する必要があるため、効果は患者の取り組み次第という不確定要素があったのです。そこで、ヘッドギアーに代わり、歯科矯正用アンカースクリューを使う新しい治療が用いられるようになりました。この方法は患者の取り組みに左右されず、また以前は難しかった方向への歯の移動も可能になるので、今までよりもよい治療結果が出るようになりました。

患者の負担を少なくする未来の歯科矯正とは?

 ただしこの治療法にも、ねじを埋め込む際に外科的侵襲(手術などによる体の負担)をともなうというデメリットがあります。そこで現在研究されているのが、薬を塗って歯の動きをコントロールする新しい治療法です。この方法であれば装置を付ける必要はなく、外科的侵襲もありません。現在はマウスを使った実験段階で、実用化にはまだ時間がかかりそうですが、実現できれば、患者にとってより負担の少ない歯科矯正が可能になると期待されています。


この学問が向いているかも 歯科矯正学、歯学、医学、薬学

愛知学院大学
歯学部 歯学科 准教授
田渕 雅子 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 高校時代は受験に向けて忙しい時期ですが、1度しかないせっかくの高校生活、さまざまな行事や友だちとの交流を思い切り楽しんでほしいです。
 私は高校生のときから何かスキルを身につけたいと考え、歯学部をめざしました。今振り返ってもスキルを身につけられてよかったと感じるので、あなたにも今から将来の夢や目標を持ってほしいです。歯科医師の仕事は、患者さんから感謝されて達成感も大きいので、とてもやりがいのある職業だと思います。

先生の学問へのきっかけ

 女性は結婚や出産を機にキャリアを手放すケースが少なくありません。私は昔から、キャリアを手放さずにすむよう手に職をつけたいと思っていました。医学や歯学、薬学などへの興味が大きかったのですが、自分が歯の矯正をした影響もあって歯学部に進み、現在は歯科矯正の研究をしています。歯科矯正をしていると、患者さんの歯ならびが良くなるのはもちろんのこと、口元や顔の印象が変わるのが目に見えてわかり、患者さんにも喜んでもらえます。そんな仕事にやりがいを感じると同時に、なるべく治療の際の患者さんの負担が少なくなるよう心がけています。

研究室
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田渕 雅子 先生がいらっしゃる
愛知学院大学に関心を持ったら

 国公私立大 合同進学オンラインイベント「夢ナビライブ2021Web in Autumn」に、田渕 雅子 先生が参加! 先生の講義ライブ動画を10月12日(火)までオンデマンド配信するほか、Zoomで先生に直接質問ができる「講義ライブ質問対応・研究室訪問」を10月2日(土)に実施。夢ナビライブは、600名以上の大学教授や200近い大学がさまざまなプログラムを実施する大型オンラインイベントなので、まずは「夢ナビライブ」で検索してください。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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