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講義No.11147

第二言語の習得は、人生をハッピーにする!

第二言語の習得をめぐって

 多くの日本人にとって、第一言語(母国語)は日本語、第二言語は英語ではないでしょうか。また、英語を、日本語と同じくらい自在に操れる人は多くはないかもしれません。中には、何年も英語を勉強しているのに、話すのが苦手と思う人や、聞き取りが難しいと感じている人は少なくないでしょう。どうすれば、第二言語(英語)を習得することができるのでしょうか。そもそも、第一言語と第二言語の習得は何が違うのでしょうか。第二言語の習得をめぐって、さまざまな研究が行われています。

臨界期とは

 第一言語の習得は音声から始まります。乳児の脳は、周囲が発する音声のパターンを認識し、学習して言語を習得していきます。この能力には臨界期があるという指摘があります。ある時期までに脳に届かなかった音を、脳は認識しにくくなるという説です。例えば、日本人の多くは、英語の「L」と「R」の音の違いを聴き分けることが苦手です。それは、乳児のときに「L」と「R」を聴き分ける必要がなかったために、その力が弱くなったからだと考えられます。第一言語習得の一つの臨界期は生後8カ月から11カ月といわれています。一方、第二言語の習得は音声より文字から始まることが多いものですが、こちらもやはり臨界期があるとされています。

脳が活性化する

 大事なことは、臨界期を過ぎても、言語習得は可能だということです。それは、第二言語を習得することによって、脳そのものが変化し、活性化することがわかってきたからです。また、臨界期が過ぎて、ある能力が弱くなったとしても、脳はそれを補う力を獲得できることが、さまざまな臨床例から推察されています。さらに、第二言語の習得によって、認知症の発症を遅らせる可能性があるという指摘もされています。
 第二言語の習得は、ビジネスの幅を広げ、他国の人々や文化との交流を活発にして人生を豊かにしてくれます。それだけでなく、脳の健康にもつながるのですから、まさに「人生をハッピーにしてくれる」ものなのです。


この学問が向いているかも 英語学、外国語学、脳科学

武蔵大学
国際教養学部 国際教養学科 グローバルスタディーズ専攻(2022年4月開設) 教授
ジェイソン ホロウェル 先生

先生の著書
先生がめざすSDGs
メッセージ

 母国語以外のもう1つの言語、すなわち第二言語を「自分のものにする」と、人は想定以上に大きく成長することができると思います。私自身、日本語を習得したことによってその後の人生は大きく変わりました。忘れてはいけないのは「自分のものにする」、つまり自発的な意思によって学ぶことです。
 もしあなたが英語は苦手だと思っていたとしても、自らの意思と目標を持って積極的に取り組むと、きっと楽しくなるはずです。第二言語を習得して後悔することはありません。ぜひ、チャレンジしてください。

先生の学問へのきっかけ

 子どもの頃、武道好きの父の影響で空手を知ったことが、日本との最初の出会いでした。空手とその哲学を生んだ日本に行きたいと思い、大学3年生のときに短期留学をしました。この留学によって、それまでめざしていた弁護士への道を転換し、日本を更に知るため、大学卒業後に再来日し、数年間、日本の言語と文化を吸収しました。その後、アメリカに帰りますが、日本に戻りたいという気持ちと、以前から抱いていた言語への関心から、ハワイ大学で「第二言語習得論」を研究しました。2002年に再度来日し、現在に至っています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

フライトアテンダント/アパレル産業/教諭(小中高学校、塾)/IT関連企業/マーケティング/製造業/教育事務職

大学アイコン
ジェイソン ホロウェル 先生がいらっしゃる
武蔵大学に関心を持ったら

 武蔵大学は「自立」「対話」「実践」の3つの目標を掲げ、旧制七年制高等学校から続く伝統の少人数教育は「ゼミ・演習」というかたちで堅持されています。「ゼミの武蔵」ともよばれる本学では、経済・人文・社会の3学部すべての学生が、1年次からゼミに所属します。10数名の少人数で、学生が主体となって発表・討論を繰り返しながら学ぶ「ゼミ」は、知識を深めるだけでなく自主性やコミュニケーション能力を育むことができます。このようなきめ細かな教育により、「面倒見が良い大学」としても高く評価されています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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