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講義No.11106

アフリカはアジアのような経済発展ができるのか?

アジアの国々が躍進した理由

 グローバル化が進む中、開発途上国が経済発展するにはいかにして海外から投資を呼び込み、多国籍企業による生産活動に加わるかが重要になりました。そのためには条件があり、まず投資環境を改善するため、政策や制度が重要になります。そのほかに、原材料や製品を輸出入する港が近いこと、沿岸部に大都市があること、特に人口が多い方が消費や労働力を見込めるため、発展のポテンシャル(潜在能力)も高くなります。中国をはじめタイ、ベトナムといったアジアの国々が大きな飛躍を遂げたのは、これらの条件が整っていたということがあります。

「地の利」がないアフリカ

 一方、アフリカの開発途上国は、発展のために多くの課題を抱えています。アフリカは内陸国が多く、人口も広大な大陸に分散しており、さらに労働者の賃金も低くありません。農業の生産性が低く食料が高い、インフラが整備されていないため生活必需品の輸送コストがかかるなど理由は諸説ありますが、賃金が高いことは企業にとって好ましくありません。そんなアフリカにも成功例はあります。多くの人口を抱え、産業政策にも熱心なエチオピアや、インド洋に面したモンバサ港のあるケニアは、アジア型の発展ができるポテンシャルを秘めています。また地理的に不利な内陸国のルワンダは、輸送コストがあまりかからず、付加価値も高めなIT分野に活路を見出したことで急成長を遂げています

経済発展のカギは製造業

 現在も人口が増大し続けるアフリカは、将来的に巨大な市場になると考えられています。生産活動のきっかけとなる投資がどこに向かうかで、劇的に流れが変わる可能性もあります。アフリカの人々も自分たちの国を発展させようという意識は高く、例えば日本でも開かれている開発途上国の人向けのセミナーにも積極的に参加しています。ただし、ITを中心としたルワンダ型では大規模な雇用を生み出すのは難しいため、やはり発展への基本的な道筋は、製造業を発展させ、農村部の余剰労働力をうまく使うことにあると言えるでしょう。


この学問が向いているかも 国際経済学、開発経済学

新潟県立大学
国際経済学部 国際経済学科 教授
黒岩 郁雄 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 世界で起きている一つひとつの出来事は一見バラバラに見えて、裏ではつながりがあり、多くの人が考えているものとは違う一面も持っています。もっと身近な、自分が住む地域の出来事も同様です。経済学の理論を使うことで、そうした問題の本質を見抜き、新たな視点を持つことができます。
 そのための第一歩として、まず経済ニュースや新聞に触れることからはじめてみましょう。そこにはさまざまな経済の動きが詰まっていますから、きちんと読み解くことができれば、今はもちろん、社会人になっても大きな武器になるでしょう。

先生の学問へのきっかけ

 開発途上国に興味があり、そういう国の人を救う医師をめざしていました。しかし、真の意味で国を救えるのは、医療ではないのかもしれないと考えるようになりました。政治や社会などさまざまな問題がありますが、根本は経済ではないかと思い至ったのです。近年、中国の影響力の高まりに対して懸念が持たれていますが、中国が産業発展を遂げて、7億人もの人が貧困を脱することができたのは紛れもない事実です。アジアはひとまずの発展を遂げましたが、取り残された国は多く、そんな国の発展の道を探るのが自分にとって一番のテーマです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

一般企業/銀行/官公庁

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黒岩 郁雄 先生がいらっしゃる
新潟県立大学に関心を持ったら

 新潟県立大学は、知識・技能・態度等を総合的に活かし、知的な行動力でグローバルそしてローカルなコミュニティに貢献できる人材の育成を目的とします。
 グローバルそしてローカルなコミュニティの今日的な課題に取り組み、学際的に研究・教育をする観点に立ち、国際化に対する基礎体力(語学力)を鍛えます。また現代社会の変化に即応できる教養教育を実践し、学生の自己実現を支援する中で専門的知識・技能を有し地域社会に活躍できる人材を育成します。ひとづくりを通じて地域の国際化・振興に貢献することを目標とします。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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